連合ニュース 2026年

 
2026年01月21日
中医協公聴会で連合石川の高村事務局長が意見陳述
~地域医療を担う人材確保に向けてさらなる処遇改善を~
 2026年度診療報酬改定の議論を行う厚生労働省の中医協(中央社会保険医療協議会)において、国民の声を広く聴くことを目的とする公聴会が、1月21日(水)にWEB形式で開催されました。
 今回は、能登半島地震で大きな被害を受けた石川県を中心とする北陸地方の意見を聴く機会とされ、この中で、連合石川の高村伸幸事務局長が意見陳述を行ったほか、HPVワクチン薬害訴訟名古屋原告団の福井香奈さんなど、合計10名が意見陳述を行いました。
 中医協では、診療報酬改定に関するこれまでの「議論の整理」(案)が1月9日(金)に示され、1月14日(水)には厚生労働大臣から諮問が行われたところです。議論は2月中下旬に答申をめざすスケジュールで進められており、連合は引き続き中医協での意見反映に努めていきます。


<連合石川 高村伸幸事務局長の意見陳述要旨>
①地域医療を担う人材確保に向けて
 2024年の能登半島地震によって、被災地では、看護師の離職が相次ぎ、人材不足が課題となっている。労働者・生活者が安心してくらし、働き続けられるようにするためには、医療現場に人材が集まり、定着するための取り組みを着実に進めていくことが重要。そのため、医療現場で働くすべての労働者の処遇改善が不可欠。
 看護職員をはじめ、医療現場で働くすべて労働者が賃上げを実感できるよう、診療報酬改定による処遇改善は一人ひとりの手元に確実に行き届く仕組みとし、実績報告を求め検証できるようにすべき。
 また、賃上げだけでなく、働きやすい職場環境づくりが重要。ICTの活用などにより業務負担の軽減と効率化をはかるべき。
 ただし、「議論の整理」(案)に書かれている「ICT機器等を組織的に活用した場合に、看護職員の配置基準を柔軟化する」という考え方については、安易に看護職員配置基準を柔軟化すれば、現場の負担増となるのではないか、患者の安全や医療の質に問題が生じるのではないかと、不安がある。安全と質の担保を前提とし、慎重に検討すべき。
 加えて、医療職一人ひとりが専門性を生かす形で、タスク・シフト/シェアや多職種連携を進めるべき。

②機能分化と連携強化の推進について
 人口減少・超少子高齢化が進行する中、限りある医療資源のもとで、効率的な医療提供体制が確保できるよう、中長期的な視点で、医療機関の機能分化と連携強化を進めていくことが必要。入院医療では、高齢者の救急搬送の受け入れや早期のリハビリなどを提供する機能へ転換を進めていくとともに、在宅医療や介護サービスとの連携強化をはかるべき。
 また、高齢になっても働き続ける労働者が増加している中、仕事と治療の両立という観点から、質の高い外来医療の提供とともに、就労中の患者が医師や専門職などから適切に両立支援を得られるようにすべき。
 加えて、小児・周産期医療の提供体制の確保に向けて、高度な医療を担う医療機関と、その後方支援などを担う医療機関、地域の保健・福祉サービスなどとの連携強化をはかるべき。

③患者本位で効率的な医療の推進について
 医療費の増加で保険料の負担感は重くなっている中、医療提供体制の効率化を通じて、医療費の増加を抑えていくことが必要。医療DXを推進し、医療の効率化や適正化を推進するとともに、薬剤の多剤・重複投与の是正、データ分析の強化などにより、医療の質の向上につなげるべき。
以 上
  • 中医協公聴会で意見陳述する連合石川の高村伸幸事務局長(WEB開催)