会場全景
連合は、7月31日、都内で連合「2025サマートップセミナー」を開催し、構成組織や地方連合会、関係団体など、約140名が参加しました。
冒頭の主催者挨拶で芳野友子会長は、「今年のセミナーは、日本の経済・社会情勢を取り巻く環境、急激に進化している革新的な技術の動向とその課題をテーマの中心におきつつ、そのような情勢の中で、労働組合が地に足をついた組織として信頼されるためにどうすべきか、議論ができるように設定した。また、後半のパネルディスカッションでは、激動する社会の中で、働く者の代表として、そして働く者の拠りどころとして、労働組合は存在感を発揮できるのか、学者、企業家、NPO、学生の立場から忌憚なくお話しをいただきたい」と述べました。
はじめに、「トランプ政権が変えるアメリカ、世界」と題し、三牧聖子同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授より講演をいただきました。講演では、米国の経済政策、外交政策、反多様性政策の実情や、その背景にある世論、社会情勢について解説いただきました。
次に、「Withフェイク2.0時代を生きる:正しい情報が民主主義と労働者を支える」と題し、山口真一国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授に講演をいただきました。山口准教授は、SNS利用のメリットや生成AIがもたらす影響、フェイク情報の実態などを説明したうえで、Withフェイク2.0時代における対応や、リテラシー教育の重要性を解説いただきました。
最後に、「『理解・共感・参加』の好循環形成に向けて」と題し、ファシリテーターとして玄田有史氏(東京大学社会科学研究所教授)、パネリストとして、平田美穂氏(元中小企業家同友会全国協議会事務局長)、能條桃子氏(NO YOUTH NO JAPAN代表理事)、神谷駿平氏(同志社大学大学院生)の4名に登壇いただき、パネルディスカッションを行いました。連合・労働組合のイメージ向上に向けて何をすべきか、世の中の共感を得られる活動とは何かなどについてそれぞれの立場や経験から提起いただいたうえで、パネル討論において充実した議論が繰り広げられました。
連合は、今回のセミナーで得られた知見も活かしながら、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、引き続き運動を進めていきます。