連合ニュース 2025年

 
2025年05月19日
「医療・介護フェス2025 ~安心と信頼の医療と介護 中央集会~」を開催
厚生労働省の朝川政策統括官へアピールを手交
トークセッションには医療・介護現場から4人が登壇
 連合は5月17日、「医療・介護フェス2025~安心と信頼の医療と介護 中央集会~」を秋葉原コンベンションホールで開催。全国の医療・介護現場で働く組合員など約600名(ライブ配信視聴者数含)が参加しました。
 団塊世代が75歳以上となる2025年は、誰もが医療・介護が必要になっても住み慣れた地域でくらし続けられることができる「地域包括ケアシステム」の構築をめざしてきた年です。
 集会では、「地域包括ケアシステムの深化・推進に向けて~医療・介護労働者のさらなる処遇改善を!~」をテーマに、命とくらしを守る仕事に見合う処遇への改善に向けて、連帯の輪を広げ、現場の声を政府に届けるとともに、国民に広くアピールしていくことを確認しました。
 冒頭、主催者を代表して芳野友子会長があいさつし、「医療・介護サービスは、高齢者や医療・介護労働者だけの問題ではない。保険料を支払う現役世代はもちろん、現役世代が高齢者になった時、さらに高齢化が進行する中、将来にわたり、持続可能な医療・介護サービスの提供に向けて、若者も含めた、すべての人が自分事として考えていく必要がある」と訴えました。
 続く第一部では、医療介護福祉政策研究フォーラムの中村秀一理事長が「これからの地域包括ケアシステムと人材確保」と題して講演され、医療・介護が直面している課題、人材確保に向けた給付と負担のバランスについて、労働組合が果たす役割と期待など激励いただきました。
 第二部では、「医療と介護の現場にさらなる処遇改善を!」をテーマにトークセッションを行いました。この中で、UAゼンセン(ノテユニオン)の石川絵里さん、自治労(島根県松江市職員ユニオン病院支部)の松浦敬介さん、情報労連(あいハート須磨ユニオン)の橋本裕弥さん、ヘルスケア労協(全済生会労働組合福岡病院支部)の副田剛希さんから、職場の課題や処遇改善の取り組みなど現場報告を行い、登壇者同士や参加者からの質問などで、労働組合の役割やハラスメント対策などの意見交換を行いました。
 最後に、基幹労連(日本鋼管病院労働組合)の千田禅さんより、国民の命とくらしを守る、医療・介護の仕事に相応しい賃金をめざして、継続的な処遇改善に向けたさらなる施策を講じるよう求めていくとともに、安心して働き続けられる環境の整備に向けて、連帯の輪を広げ、職場や地域の声を政府に届け、国民に広く訴えていくアピール(別紙)を読み上げ、参加者全員で採択し、閉会しました。
 集会後は、コロナ禍で控えていた街宣行動を復活し、トークセッションで登壇した組合員の4人が医療・介護の仕事の重要性と現場の実情を訴えました。
 
 週明けの5月19日(月)には、集会で採択されたアピールを厚生労働省の朝川政策統括官に佐保総合政策推進局長より手渡し、要請を行いました。アピールを受けて、朝川政策統括官は、「『経済財政運営と改革の基本方針2025(骨太方針2025)』に盛り込むなど、しっかり対応していきたい」などと応じました。
 
  • 冒頭あいさつする芳野会長
  • 講演する医療介護福祉政策研究フォーラムの中村秀一理事長
  • 現場報告を行う登壇者
  • リアルタイムで参加者の意見を集計
  • アピールを採択
  • 秋葉原駅前で街宣行動
  • アピール手交の様子