連合ニュース 2024年

 
2024年10月29日
男女平等参画・ジェンダー平等で持続可能な社会へ!
2024連合ジェンダー平等推進中央集会を開催
2024連合ジェンダー平等推進中央集会を開催
 連合は、2024年10月25日(金)、ジェンダー平等を推進し、多様性が尊重され持続可能な社会実現に向けて取り組む機運を醸成することを目的として、2024連合ジェンダー平等推進中央集会を開催しました。集会は対面とオンラインを併用して行い、対面では構成組織・地方連合会等から704名(女性363名・男性318名・無回答23名)、オンラインでは699アカウントがWeb視聴しました。
 
 冒頭、主催者を代表し芳野友子会長は、「連合は、1989年の結成以来、男女平等参画に向けた取り組みを推進してきた。その最新の取り組みである連合『ジェンダー平等推進計画』フェーズ2のスタートを切る今こそ、各組織のトップリーダーの強いリーダーシップのもと、組織一丸となって取り組みを加速させる時である」と挨拶しました。
 
 以後、山下茂美中央執行委員の司会で集会を進行しました。小原成朗総合政策推進局長は基調提起において、「労働組合における男女平等参画、職場・社会におけるジェンダー平等推進、持続可能な社会に向け、一人ひとりが意識を共有し、組織一体となった取り組みをお願いしたい」と述べました。
 
 次に、東京大学の瀬地山角教授が「ジェンダー平等で持続可能な社会を」と題して基調講演を行いました。
 
【講演の主なポイント】
〇共働きであっても女性に家事・育児の負担がかかっているのが現状。子育てをしない人たちばかりの会社では、会社は存続できても社会は存続できず、少子化につながっていく。社会全体の持続性のためには、普通に働いて普通に子育てを出来るようにしていかなければならない。
 
〇男女比の歪みは結論を歪める。「女性枠」は逆差別という声もあるが、女性はそもそも「障害物競走」状態。業績を累計で計ることは、女性を構造的に差別することに繋がり、結果として優秀な女性を排除し、結論を歪めてしまう。女性に対し、過度な保護をしすぎずに経験を積ませていくことが大事である。
 
 続いて行われた瀬地山教授、連合総研の中村天江主幹研究員、芳野会長によるパネルディスカッションは、井上久美枝副事務局長をコーディネーターとして進行しました。参加者からの質問も多数寄せられ、活発な意見交換が行われました。
 
【パネルディスカッションの主なポイント】
〇世界は対話による課題解決が主流となっている。労働組合は、話す力や相手がどのように思っているのかを聞く力が大事であり、様々な課題の解決に対話は不可欠。連合本部は政労使の意見交換会を行っているが、皆さんの組織・団体でも対話を重視して課題解決に取り組んで欲しい。
 
〇声をあげる女性が排除されない社会となり、議論の場に女性がもっと増えていくべきだ。現状にとどまらず、皆が声をあげていくことが大事である。参加者一人ひとりが今回の集会で感じたことを職場の中に広げ、男女平等・持続可能な社会を私たちの力で実現しよう。
 
 集会アピールは、連合兵庫の福山香織女性委員会委員長により提案され、採択されました。
 
 閉会の挨拶に立った山中しのぶ副会長は「集会では様々な気付きがあったが、その根本は、『男女比の歪みは結論を歪める』ことに起因する。その認識を持ったうえで自組織の様々な活動に対し『変える』・『変えない』についての議論を行っていただき、ジェンダー平等の実現の取り組みを一歩でも前に進めて欲しい」と述べ、集会を終了しました。
  • 開会挨拶をする芳野会長
  • 司会の山下茂美中央執行委員
  • 基調提起をする小原成朗総合政策推進局長
  • 基調講演をする東京大学瀬地山角教授
  • パネルディスカッション
  • パネリストの連合総研中村天江主幹研究員
  • パネルを進行する井上久美枝副事務局長
  • 集会アピール採択を提案する連合兵庫福山香織女性委員会委員長
  • 閉会挨拶をする山中しのぶ副会長