連合ニュース 2024年

 
2024年04月17日
芳野会長が「第26回新しい資本主義実現会議」で意見表明
 4月17日、首相官邸で「第26回新しい資本主義実現会議」が開催されました。
 今回は、「官民連携によるコンテンツ産業活性化戦略」について、構成員・参考人による意見交換が行われました。
 連合からは芳野会長が出席し、意見書を提出したうえで、次世代を担うクリエイターの育成と取引適正化に向けた取り組み強化の必要性について、以下のとおり意見表明を行いました。

<芳野会長の発言要旨>
○コンテンツ産業の持続性を確保するためには、若手クリエイターや高校生、専門学校生、
 大学生などを海外に派遣する機会を作っていくことは重要であるが、こうした方々が必
 ず日本に戻って、日本の制作現場にノウハウを還元していく仕組みを構築することも重
 要であると考える。
 また、海外の制作現場のノウハウを持ったクリエイター、プロデューサー、制作会社な
 どを日本に招致して、制作の在り方について助言をもらうことや、意図的に共同制作の
 機会を作っていくことも戦略のひとつとなり得ると考える。

○連合が行った文化芸能芸術分野で活躍しているフリーランス当事者や関係者との意見交
 換では、「契約概念自体が曖昧」、「業務が完了するまで報酬の明示がない」、「長時間に
 およぶ業務や休日の取り決めが不透明」、「本来得られるべき二次使用料が払われない、
 交渉の機会もない」など契約に関する課題が寄せられている。
 また、放送番組の制作現場では、サブスク配信を見越して、短期間に多くの作品を制作
 していく風潮が加速しており、制作側だけでなく出演者も長時間労働が当たり前で、ハ
 ラスメントも含めて、特に立場が弱いフリーランスにしわ寄せが行きやすいとの声もあ
 る。
 今後もコンテンツ産業を維持・発展させていくには、制作に携わり、様々なサービスを
 提供しているフリーランスの方々が、公正かつ適正に評価され、安心して働き、能力を
 発揮することができるルールの早急な整備が必要である。政府には、契約や労働環境な
 どの課題解決に向け、実態を踏まえた指針やガイドラインを策定するなど、施策の強化
 を求めたいと考える。
以 上