主催者あいさつを行う神津中央闘争委員長
連合は2月5日、2021春季生活闘争の開始を広くアピールするため、「闘争開始宣言2.5中央総決起集会」を開催しました。
本集会は、コロナ禍でも「みんなの春闘」を闘い抜く決意を確認するとともに、ニューノーマルを意識した新たな挑戦として、連合として初めてVR(仮想現実)空間で開催しました。距離や空間の制約を乗り越え、VR会場には北海道から沖縄まで全国各地から、連合組織内はもとより一般の方も含め500名がアバターで参加しました。また、同時に配信したYouTube Liveも956名がライブ視聴し、VR参加者とあわせて合計1,456名で2021春季生活闘争に臨む決意を固めました。
集会の映像はこちら:
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/rengotv/koudou/
■主催者代表あいさつ
神津里季生中央闘争委員長は、「ここ数年の春季生活闘争のなかで、『底上げ』『底支え』『格差是正』の闘いはまだ緒についたばかり。分配構造の転換はこれからこそが本番。そのときに、コロナに便乗した賃上げストップなどは絶対に許されるものではない。賃上げの流れを断固として貫いていこう」と賃上げの重要性を呼びかけました。
また、コロナ禍の状況にも触れ、「コロナとの闘いは、社会全体が立ち向かっていかなければ成立しない。労使のリーダーシップが問われている。閉ざされた世界での思考停止は合成の誤謬をもたらすだけだ。日本の将来につないでいくことができるか否かの分かれ道だ。分配構造の転換を果たすべく、連合一丸となって闘い抜く」と決意を述べました。
■「みんなの春闘」にかける決意
坂田 幸治 労働条件・中小労働委員会副委員長(電力総連会長)が、「賃上げ」の流れの継続性を訴えた上で、「2021春季生活闘争は、置かれた状況に違いはあれども、難しい闘いになる。その中にあっても、それぞれの職場と企業、産業、そして日本社会全体のために「けん引役」となって闘い抜こう」と力強く決意を述べました。
■リレートーク~「みんなの春闘」にかける思い、期待~
1.中島 智美 氏(UAゼンセンウエルシアユニオン中央執行委員東日本ブロック長)
中島氏は、いわゆる「カスハラ」対策の重要性など、コロナ禍の中ドラッグストアで働く仲間の現状等を述べた上で、今次闘争の決意として、「経営側と対等の立場で会社の未来について真摯な話し合いをしていく。共にWin-Winの結果を目指し、仲間と力を合わせて交渉に臨んでいく」と述べました。
2.カイ・コーヘン氏
イスラエルと日本のハーフであるカイ・コーヘン氏は、日本で働く外国人の弱い立場を述べた上で、「僕にとっての『連合』は、弱い人の盾となり、拡声器となってくれる存在だ。『連合』が、弱い人の声を大きくしてくれて、怖いという気持ちも感じずにすむ。『連合』の存在をもっと広めていくべき」と連合への期待を述べました。
3.寺本 ららら氏
障がいを持ちながら働く寺本らららさんは、障害者差別「解消」法ではなく、障害者別「禁止」法の必要性を訴えた上で、「障がいにわずらわされることなく、実力で働くことができる土俵を整えてほしい」と「みんなの春闘」への期待を述べました。
4.車 世栄 氏
1年前に開催した2020春季生活闘争・闘争開始宣言集会に続き2年連続で連合の集会に参加した現役高校生・車氏は、「連合はデモをする団体というイメージを持っている若者もいるが、この1年で『働くことを軸とする安心社会』の実現を目指す団体だということが分かった。若者も連合と一緒に声を上げていきたい」と連合への期待を述べました。
5.市原 聡 氏(航空連合副事務局長)
市原氏は、コロナ禍の影響を受ける航空業界の現状に触れた上で、「すべての仲間が将来を見据え、会社や生活のビジョンを思い描き、前向きに安心して働くことができる環境をつくることが極めて重要。中長期的な視点での「人への投資」を継続することの重要性について、労使で対話を深め認識を合致させる取り組みを展開する」と述べました。
■闘争開始宣言(案)提起~がんばろう三唱
石上中央闘争副事務局長が闘争開始宣言(案)を提起し、満場の拍手で採択しました。最後に、相原中央闘争事務局長の発声によるがんばろう三唱で集会を締めくくりました。