連合ニュース 2018年

 
2018年07月31日
英国のEU離脱に対する連合・TUC(イギリス労働組合会議)共同声明を発表
日英両国の労働組合リーダーはブレグジット(英国のEU離脱)が両国労働者の期待に応える成果をもたらすよう求める
 
G7首脳会合においても公正で自由な貿易やグローバルな経済システムの信頼性を損なう保護主義の台頭に対する懸念をあらわす表現にもあるように、先進国の結束が揺らぐ事態を招いている中、日英の労働者は共通の目標、すなわちすべての人のためのディーセントジョブ、高い技能および適正な賃金を守るために団結している。

私たちはブレグジットが日英両国間の労働者、貿易および投資に対して現実の脅威となっていることを懸念している。

日本企業による投資は、特に製造業、調査およびサービス業における英国の何千もの良質な雇用を支えている。例えば英国北東部では、日本企業は質の高い雇用を生み出しており、製造業およびその他の産業において約1万3,700人を雇用している。

日本企業が英国に進出した主な理由は、他のEU諸国と関税や障壁なく取引するための門戸が開かれているからである。これは、英国が単一市場の加盟国であることによるものである。英国に大規模な工場を置く自動車メーカーなどの日本企業は、英国で生産した製品のほとんどをEU内で販売している。

ブレグジットによる影響が不透明なことで、すでに日本企業の中には今後の英国への投資に対する不安が高まっているが、このため英国の雇用にも影響が及ぶかもしれない。

日本企業が英国へ投資を続け、良質な雇用を支え続けるには、ブレグジットに関する協定が企業に関税や障壁のない取引を許可することがきわめて重要である。また、賃金切り下げや搾取を防ぐため、EUと同じ水準の雇用に関する権利を維持し続けることを英国が保障するものでなければならない。

その他の選択肢についても受け入れ可能ではあるが、現時点で、こうしたことを保証する最良の選択肢は英国がEUの単一市場および関税同盟のメンバーに留まり続けることである。

日英間の貿易の未来もまた不透明である。近い将来、日英間で貿易協定が結ばれる可能性はきわめて小さいように見受けられる。しかし、日英が参加する貿易協定があるとするならば、日英両国は、良質な雇用の創出、労働者の権利と公共サービスの保護を将来の協定の中心に置かなければならない。そして、日英両国の政府や他の公的機関が労働者の権利、公共サービス、福祉および環境に関する法律を定める権利を侵害する不公正な「投資家対国家の紛争解決(ISDS)」メカニズムを含めてはならない。

日英両国間のいかなる協定も労働者の期待に応えるものであるためには、両国政府が交渉過程に労働組合を関与させることが不可欠である。

日英の労働組合にとって確かなことは、雇用と投資を危険にさらしているブレグジットの不透明性を解消する必要があるということである。そのため、ブレグジット後の貿易が雇用、権利および公共サービスを守るよう担保する必要がある。日英の労働者は今後とも連携してこの問題に取り組んでいく。

イギリス労働組合会議(TUC)ニュース
http://www.tuc.org.uk/news/japanese-and-uk-union-leaders-call-brexit-deliver-workers-uk-and-japan
 
関連情報
イギリス労働組合会議(TUC)ブログ http://www.tuc.org.uk/blogs/uk-and-japan-union-leaders-time-end-brexit-uncertainty