連合ニュース 2017年

 
2017年09月20日
日本商工会議所との懇談会を開催
会場全体図
連合は9月20日、日本商工会議所との懇談会を開催し、意見交換を行いました。

冒頭、神津会長からは「日本ではすでに人口減少・超少子高齢化社会に突入しており、労働人口の減少がもたらす人手不足は多くの企業や産業において喫緊の課題として顕在化しています。一方で、第4次産業革命の進展など、技術革新による働き方の変革も起きています。連合では、こうした課題に対して、2035年を念頭に、めざすべき社会や運動と政策の方向性を示す、いわば超長期の「羅針盤」としてのビジョンの策定に取り組んでいます。いずれにしても、こうした変化を先取りして、日本の雇用・労働について労使で考えていくことが何より大事であり、さらに、それを支える将来の希望につながるワークルールやセーフティネットの整備について政府も含め大胆に改革していく必要があると考えています。また、日本経済については、いかにデフレを脱却して、経済の自律的成長を確固たるものにしていくのかが最重要課題の一つだと捉えています。そのカギを握るのは、雇用労働者の7割を占める中小企業、そして2000万人を超える非正規の形態で働く人々の「底上げ・底支え」「格差是正」が進むかどうかにかかっています。連合は「底上げ春闘」の旗を掲げて、昨年に引き続き取り組んできた結果、中小が大手を上回る、あるいは昨年実績を上回る回答を引き出すことができました。また、公正取引にも取り組んでおり、この取り組みをさらに強めて行かなければならず、社会全体に広がりを持たせていかなければならないと考えており、ぜひ引き続きご理解をお願いしたい。働き方改革については、法改正も大事ですが「仏作って魂入れず」とならぬよう、労使でしっかりと取り組んでいきたい。」と述べました。
 
一方、三村会頭からは「現在の景況感は、全般的に緩やかに改善していますが、依然として東京圏への一極集中が続いており、各地で人口減少と地域の疲弊が進んでいることから、全国津々浦々にまで成長が波及していない状況です。中小企業の最大の経営課題は人手不足であり、賃上げは依然として人材確保のための防衛的な側面が強いため、いかに生産性を向上させていくかが重要なテーマです。また、中小企業の数は、この15 年間で100 万社あまりが減少し、直近でも5年間で40万社が減少しました。経営者の年齢のピークも66 歳に達しており、今後10 年間で団塊世代の経営者が大量に引退する大事業承継時代を迎えます。現下の深刻な人手不足の解決には、「多様な人材の活躍推進」と「働き方改革」の両方に取り組んでいくことが不可欠であり、これを契機に仕事の無理・無駄の削減や過剰なサービスの是正、従来の取引慣行の見直しにつなげていきたい。労働基準法の改正については、長時間労働を是正するだけでなく、高度プロフェッショナル制度のように、柔軟な働き方も項目に入っており、働く意欲を高め、国全体の生産性向上につながるものと考えています。他方、「同一労働同一賃金」は、定義が明確になっていないことやガイドライン案のグレーゾーンが広すぎることが課題です。中小企業では、実務上の準備に手間と時間がかかることから、日商では、政府に対して、内容の明確化はもとより企業が円滑に準備できるような「手引書」の策定や相談体制の強化を求めていきます。また、全国515商工会議所および会員企業における「働き方改革」の実現に向け、タイムリーな情報提供等に取り組んでいきます。」と述べました。
 
その後、連合からは「働き方改革と生産性の向上」「適正な取引関係」「働くことを軸とする安心社会」について考え方を提起し、日本商工会議所からは「働き方改革・人手不足への対応」「地方創生の実現に向けた取り組みの促進」について提起されました。引き続き意見交換を行い、「女性の活躍推進」「東京オリンピック・パラリンピックの機運醸成」などについて発言がありました。
 
まとめとして、両代表より「取引問題や生産性の向上など共通して議論できる項目も多く、今後も定期的に開催していきたい」と締めくくりました。
  • 連合 神津会長
  • 日商 三村会頭
  • 連合出席者
  • 日商出席者