ITUCとは
国際労働組合総連合(ITUC:The International Trade Union Confederation)は、2006年11月、それまでの国際自由労連(ICFTU)、国際労連(WCL)、そして、いずれの国際労働組合組織にも加盟していなかった8つの組織と共に結成された。結成大会は、オーストリアのウィーンで開催された。世界151の国・地域の305組織を通じて、約1億7,600万人の労働者が加盟し(2011年2月現在)、実質的な意味で国際労働運動を唯一代表する組織といえる。
国際労働運動は、グローバル化の負の側面に対峙するため、効果的で強力な機構に力を集結することが求められていた。ICFTUは「連帯のグローバル化」のテーマの下、2004年12月の宮崎での第18回世界大会において、連帯の強化のためWCLや非加盟組織と統合することを確認した。その結実がITUC の結成である。ITUCの最大の課題は、グローバル化を変革し、働く者に役立つそれを追求することである。また、具体的な課題には、中核的労働基準の適用の実現、人権・労働組合権の確保、多国籍企業問題対策、労働災害防止、児童労働撲滅、HIV/エイズ対策、貧困撲滅などがある。
ICFTUの地域組織、すなわち、アジア太平洋(APRO)、アフリカ(AFRO)、米州(ORIT)についても、1年以内にそれぞれの地域での統合を行うことが確認された。それを受け、2007年9月にアジア太平洋地域組織 ITUC-Asia
Pacific(AP)、2007年11月にアフリカ地域組織ITUC-Africa、2008年3月に米州地域組織
ITUC-TUCA(Trade Union Confederation of the Americas)が結成された。また、ICFTUは、ヨーロッパに地域組織を持たなかったが、ITUCには、その完全な地域組織とはいえないものの、ETUC(欧州労連)と共同でPERC(汎欧州地域評議会:Pan-European
Regional Council)が2007年3月に設立され、欧州地域の労働者の意思を吸い上げるチャンネルが設けられた。
第2回世界大会(2010年6月、カナダ・バンクーバー)において、新書記長に、ITUC会長を務めていたシャラン・バロウ氏(オーストラリアACTU会長)が選出され、ITUCおよび前身のICFTU史上、初の女性書記長が誕生した。また、執行委員に、連合からは古賀会長、岡本会長代行が選出された。
大会直後に開催された第7回ITUC執行委員会では、新会長に、これまで会長代行を務めていたミヒャエル・ゾンマー氏(ドイツDGB会長)、会長代行に、現職のルック・コートベック氏(ベルギーCSC会長)および新たにナイール・ゴウラルト氏(ブラジルFS、女性)が選出された。副会長には、古賀連合会長を含め、計48名(アジア太平洋地域からは7名)が選出された。
なお、ITUC本部は、ベルギー・ブリュッセルの国際労働組合会館(ITUH)内に置かれている。
※なお、ITUCに関する紹介冊子を、「ITUC関連資料」のページでダウンロードできます。
連合とのかかわり
連合は、1989年の結成と同時にICFTUに加盟した。現在はITUCの主要組織として、連合の結成大会で確認した基本方針に記されるとおり、「世界の労働者との連帯を強めながら、世界の恒久平和の実現、国際公正労働基準の確立、国際経済社会の新秩序形成に向けての活動を積極的に進めていく」ために、各種活動への積極的な参画に努めている。