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このコーナーの目次


IMF-JC

 IMF(国際金属労働組合連盟)は1893年、スイスのチューリッヒで結成された、世界で最も長い歴史と伝統を持つ、国際産業別労働組合です。現在、世界101か国、193組織、2,300万人の金属産業で働く人たちが加盟しており民間最大の国際組織です。IMFは加盟組合の国内レベルでの政策を決定するのではなく、国際問題について各労働組合の活動を調整します。

 IMFの日本事務所はIMF-JCの中にあります。IMF-JCは、日本の金属産業で働く人たちの集まり(産業別労働組合の集まり)です。電機連合、自動車総連、JAM、鉄鋼労連、造船重機労連、全電線、非鉄連合の7つの単位労働組合で構成されており、現在225万人が参加しています。IMF-JC加盟の7単産は、連合に参加している744万人の3割を超える中核組織となっています。

改正育児・介護休業法

 少子化、高齢化が進む中で、育児や介護と仕事を両立させることが課題になっています。育児や家族の介護をする労働者に法律の側面からも支援が必要です。そのため、1995年6月と2004年12月に育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)の改正が行われました。

 この法律は、育児や介護を行う労働者の仕事と家庭の両立を支援することを目的とした総合的な内容であり、すべての事業所の、男女を問わず適用されます。1999年4月には介護休業制度が発足しました。

 さらに、2005年4月には子どもの看護休暇制度が導入され、一定の要件を満たせば期間雇用者も育児休業や介護休業を取れるようになり、保育所に入れない等の理由があれば育児休業を子どもが1歳6カ月になるまで延長することが可能になりました。

改正男女雇用機会均等法

 男女雇用機会均等法(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)は、職場に働く人が性別により差別されることなく、また、働く女性が母性を尊重されつつ、その能力を十分に発揮することができる雇用環境を整備することを目的としています。

 この法律は1986年に施行され、1997年に改正されましたが、雇用の均等を実現する上でいくつかの問題点が残りました。そこで、2006年6月に2回目の法改正が行われ、2007年4月1日に改正男女雇用機会均等法(以下、改正均等法と略)が施行されました。

 改正均等法のポイントは、女性に対する差別の禁止が男女双方に対する差別の禁止に拡大され(女性に対するポジティブ・アクション*は法違反とならない)、職場のセクシュアル・ハラスメント問題は、男性に対するセクシュアル・ハラスメントを含めて防止措置を講じることが事業主に求められることや、省令で定める3つの措置についてのみ間接差別を禁止(ただし、省令で定めるもの以外でも、裁判で間接差別として違法と判断される可能性あり)、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等です。

 また、以前は募集・採用、配置・昇進・教育訓練、福利厚生、定年・解雇でのみ性別を理由とした差別が禁止されていましたが、改正均等法ではそれらに加えて「降格」「職種変更」「パートへの変更等の雇用形態の変更」「退職勧奨」「雇止め」についても性別を理由とした差別を禁止し、配置に「業務の配分」「権限の付与」が含まれることを改正均等法に明記したこと等があります。

*男女労働者間に事実上生じている格差を解消するための企業の自主的かつ積極的な取り組み。

改正労働基準法

 経済の変化や、労働者の仕事に対する意識の変化を受け、労働基準法の一部を大きく改正した法律です。1998年10年9月30日に施行されました。その目標とするところは以下の3点です。

  1. 経済社会の変化に対応した主体的な働き方のルールづくり
  2. 職業生活と家庭生活との調和、労働時間短縮のための環境づくり
  3. 労働契約の複雑化、個別化に対応したルールづくり

 具体的には、変形労働制や新たな裁量労働制の導入、女性保護規定の一部廃止など、労働者の働くスタイルに大きな影響を与える項目があります。

裁量労働制

 裁量労働制とは、仕事の仕方が労働者の裁量にゆだねられる業務について、労働時間の計算を実際かかった時間ではなく、みなし時間によって行うことを認める制度です。労働を、時間ではなく成果ではかるため、仕事をいつ行うか、いかにして行うかを労働者本人が自由に決められます。

 研究やデザインといった専門的な業務については、従来から、労使協定によりみなし時間制を導入するところがありましたが、2000年から、会社の中枢(本社など)における企画・立案・調査・分析業務に対しても裁量労働制が適用できるようになりました。
 それに従い、ホワイトカラー労働者が、労働時間規制からはずれ、「ただ働きの長時間労働」をさせられる危険性があります。濫用を防ぐために、従来の労使協定方式ではなく、労使委員会による決議が必要、労働者本人の同意なしには裁量労働制はとれないなどの配慮がされています。

 また、裁量労働制であっても、休日労働の規制や深夜労働の割増がなくなるわけではありません。

三六(さぶろく)協定

 会社が社員に、法定労働時間(1日8時間、1週40時間、週1回の休日の原則)外の残業や休日出勤をさせる必要がある場合は、事前に労働組合(または労働者の過半数を代表する者)と会社が話し合いを行い、「残業や休日出勤を行うことを合意した」と労働基準監督署に届出しなくてはなりません。

 労働基準法第36条にもとづいて会社と組合が話し合うことを「三六(さぶろく)協議」といい、労使間で確認し交わした書面を「三六(さぶろく)協定」といいます。「三六協定」を結び、労働基準監督署に届け、許可をもらいはじめて会社は社員に残業や休日出勤をさせることが適法となります。

 三六協定以外の理由で残業させたり、時間外労働なのに割増金が払われなかった場合には、会社は罰せられます。

産別

 産別(産業別労働組合)とは、同じ産業で働く労働者でつくる労働組合です。企業の枠をこえ、横断的に団結することで、産業自体、また全国規模で労働条件の水準を引き上げることができます。そのことによって、個別企業内の労働条件も改善されていきます。
 産別は、産業内で働く人の労働条件に影響力をもつとともに、産業政策を立て、その政策を実現するための運動もするので、政治的な力も持っています。これは企業別組合ではできないことです。

時短

 労働時間を短縮することです。日本では労働基準法が改正され、週40時間労働制へと段階的に時短が進められています。多くの大企業では週休2日制が普及し、「ゆとりある労働」が時代の流れとなってきています。

 しかし、先進国と較べると、日本人の労働時間はまだまだ圧倒的に長いのが現状です。パートを除くと、1人平均の実労働時間は年2000時間を超えています。これはドイツより約400時間、フランスより約300時間も長くなっています(2000年データより)。

 残業を減らし、フレックスタイム制・裁量労働制等の弾力的な働き方を吟味し、長期休暇や連続休暇の普及を促進し、年休の取得を促進するなど、時短に向けてできることはまだまだあります。

 フランスではひと足先に「週35時間制」の定着にむけて数々の試みがなされています。

人事院勧告

 人事院とは、国家公務員法にもとづき、内閣の所轄のもとにおかれる中央人事行政機関で、内閣からの独立性を保障されている機関です。

 人事院勧告とは、国家公務員の給与、勤務時間、その他の勤務条件の改善などに関し、人事院が国会と内閣にたいしておこなう勧告のことです。
 中でも、もっとも重要な意義をもつのが給与(賃金)勧告です。民間企業では春季生活闘争などで賃金アップの労使交渉をしますが、公務員は憲法で保障された労働基本権(争議権や団体交渉権など)が制約されています。その代わりに、人事院が公務員の給与の改定について国会と内閣に対し勧告します。公務員にとってほとんど唯一の給与改定の機会です。

 人事院は、公務員の給与が民間企業との適正なバランスを保つことを基本とし、仕事の種類、役職段階、学歴、年齢などが同じ条件にある者同士の給与を比較し、勧告をすることになっています。

政労会見

 連合会長が首相に、主に雇用問題など労働者に関係する政策要請を行い、話し合うトップ会談のことです。会見には、連合から会長、会長代行、事務局長、副会長らが出席し、政府からは首相、官房長官、厚生労働大臣らが出席します。

 要請の中には、連合大会で決定した運動方針を踏まえた提案が「重要な政策課題」として盛り込まれるなど、組合員と労働者の意見が反映されています。


単組

 単組(単位労働組合)とは、組合員が個人で加入する形式をとる単独の組合のことです。企業別労働組合もこれに含まれます。

団体交渉

 賃金、労働時間、休日などの労働条件や、労働者の利益につながるあらゆる問題について、労働組合が労働者を代表して、会社と交渉し、話し合いの結果を協定として結ぶことです。

 団体交渉は労働組合の主要な役割で、労働組合法で保障された権利です。正当な理由がない限り、会社が団体交渉を拒むことは不当労働行為として禁止されています。

ナショナルセンター

 労働組合の全国中央組織のことです。単組や産別が、労働条件への闘争を中心とするのに対し、ナショナルセンターは、単組や産別では解決の難しい問題(社会保障の改善など)を解決するため、政府に政策や制度の改正や新設を働きかけ、そのためにも全ての労働者の利害を代表するため未組織労働者の組織化にも取り組んでいます。
 世界の多くの国で、このような、国を代表する労働組合の組合があります。連合は日本で最大のナショナルセンターです。

ベースアップ(ベア)

 ベースアップの略語がベアです。ベースアップとは、社員の給料を、物価上昇や労働組合の交渉などにより一斉に底上げすることです。ベアは、毎年4月1日など決まった日に、定期昇給と同時に行われることが多いため、定期昇給と区別がつきにくくなっています。勤続年数に応じ自動的に上がるように決められているのが定期昇給です。

 高度経済成長時代は、経済や企業が成長して豊かになった反映として賃金の水準が引き上げられてきました。これまでは、ベアが春闘の最大の焦点でしたが、右肩上がりの成長が終わり、賃上げが難しくなる中でベアの獲得は厳しさを増しています。そのため、春季生活闘争の焦点もベアからほかの労働条件の協議に移ってきています。

変形労働時間制

 変形労働時間制は、季節や週によって忙しさにばらつきがあるような職場で、忙しい時期に長時間働いて、そうでないときに多く休めるようにできる制度です。「1か月変形制」「1年変形制」「1週間変形制」の3つがあります。

 期間を定め、その期間内の平均労働時間が週40時間以内(週法定労働時間)におさまれば、あらかじめ決めたある特定の週に40時間を超えて働くことを可能とします。「ある特定の週」というのは、あらかじめ労使協定や就業規則などで、各週、各日の労働時間の長さを特定することが必要です。

 なお、この労使協定は、労働基準監督署長に届出しなくてはなりません。18歳未満の年少者や妊産婦、育児・介護をする者には除外や充分な配慮をすることが、規定で求められています。

法定休日

 労働基準法35条1項は「使用者は労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない」と定め、2項で「前項の規定は4週間に4日以上の休日を与える使用者については適用しない」と定めています。
 割増賃金の対象になる休日労働とはこの1週1回、4週4日の休日に働くことで、週休2日制の場合は法定休日の他に1日休日があり、この日に労働しても休日労働とはなりません。ただし、週の法定労働時間を超えれば時間外労働となり、割増率は2割5分増以上であれば労使が決めることができます。

【時間外労働と法定休日労働の割増賃金】
 労働基準法37条および政令では使用者は1日8時間、週40時間の労働時間を延長した場合は通常の賃金の2割5分増以上、休日に働かせたら3割5分増以上の割増賃金を支払わなければならないと定めています。
 時間外労働・休日労働が深夜(午後10時〜午前5時)に及んだ場合は、それぞれ5割増以上、6割増以上の賃金を支払わなければなりません。

法定労働時間

 労働基準法は32条1項で「使用者は労働者に休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならない」、2項で「休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならない」と定めており、1週40時間、1日8時間を法定労働時間(週44時間の例外あり)といいます。
 この法定労働時間を超えて働くことを時間外労働といいます。

【法定労働時間の例外】
 商業・映画演劇業・保健衛生業・接客業の常時10人未満の労働者を使用する事業場については、法定労働時間は週44時間です。

みなし労働時間

 「事業場外労働に関するみなし労働時間制」と「裁量労働に関するみなし労働時間制」の2種類があります。後者については、「裁量労働制」を参照してください。

 「事業場外労働に関するみなし労働時間制」とは、報道記者の取材や外勤の営業など、会社の外で行われる勤務について、あらかじめ会社と労働者との間で、この仕事にはこれくらいの時間がかかるということを取り決めて、業務量から労働時間をはかろうという趣旨のものです。実際の勤務時間が所定労働時間より長くても短くても、所定労働時間勤務したとします。

 導入方法は、労使協定を締結し提出します。三六協定の届出様式に、みなし労働時間を付記して届け出ることもできます。また労使協定で定める時間が法定労働時間以下の場合には届出の必要はありません。

労働協約

 団体交渉などで、労働組合と会社が労働条件や組合活動について合意し、その内容を文書でとりかわし、署名または記名押印したものです。
 労働協約は、労働契約や就業規則より強い力を持ち、優先されます。これは一種の平和協定なので、労働協約の有効期間中に、その協約に定められた事項の変更を要求して争議行為を行うことはできません。有効期間は3年以内と決まっています。

ワークシェアリング

 失業率が高いヨーロッパで、雇用者数の増加のために考えられた方法です。「仕事の分かち合い」を意味しています。

 たとえば、これまで3人が8時間ずつやっていた仕事を、4人で6時間ずつやるように変えた場合、1人分の仕事が増え、他の3人には余暇の時間が増えることになります。

 ワークシェアリングは、労働問題を考える上で大きな鍵となっていますが、ワークシェアリングにともなう給料減の問題について労使間で話し合い解決しなければなりませんし、サービス残業の廃止や年休取得率を上げるなど労働条件の改善をすることとセットで考えなければなりません。

ワークルールづくり

 連合は労働規制緩和に反対し、公正なワークルールづくりを求めます。労働基準法や労働協約を無視した不当な長時間労働や解雇が横行しています。国、企業に働きかけ、新しいワークルールをつくり、社会に波及させることが急務です。
 具体的な方向としては、以下の3つの内容を考えています。

  1. 労働法制の改革

    労働基準法は、働く人たちの労働条件の最低基準(ワークルール)を定めた法律ですが、現実には基本法としての機能を果たしていません。法改正が必要です。

  2. 労働協約の整備・拡充

    組合に入っていない労働者も含めすべての労働者に適用できるよう労働協約を拡張適用したり、協約の効力を強めるよう整備を進める必要があります。

  3. 労働慣行の改革と適正化

    労働慣行をめぐる 不合理な状況を改革するには、問題点を整理し就業規則などでルール化をはかることが重要です。


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