調査に回答した人の過半数(51.2%)が不払い残業をしている。そして実際の時間外労働と、手当が支払われた時間外労働との差から1ケ月の不払い残業時間をみると不払い残業時間の平均は8.7時間であった。そのうち1時間以上不払い残業をした人の平均は29.6時間である。
また不払い残業時間を業種別にみると「金融・保険・不動産」で一番多く20.4時間、次いで「商業・流通」の18.5時間、職種別にみると「営業・販売・サービス職」で16時間、二番目に多いのは「専門・技術職」の11.7時間であった(図13)。
男性年代別の不払い残業時間をみると時間外労働時間にほぼ比例して、30代前半で多く、平均値11.8時間、月80時間以上の不払い残業の割合も2.9%とどの年代よりも割合が高い(図14)。



不払い残業が発生しやすい要因
[1] 不払い残業の頻度と時間管理の関係をみると、「時間管理されていない」人の3人に1人が「頻繁にしている」と答えており、「時間管理されている」人が「頻繁」と「月の半分」を合わせても5人に1人であるのに比べて、明らかに多い(図15)。
また、不払い残業時間と時間管理の関係をみると、時間管理されていない人の方が不払い残業時間も長く、時間管理されていない人の4人に1人が1ケ月に30時間以上不払い残業をしている(図16)。


[2] 時間外管理の方法よって不払い残業の頻度に差異があるかをみたら、「あらかじめ定められた手当による」という人が他の方法の場合より不払い残業の頻度が高い(図17)。

[3] 不払い残業の頻度と労働時間制の関係をみると、「事業場外みなし制」の場合が「頻繁にしている」人の割合が一番高く(24.3%)、次いで「フレックスタイム制」が続いている(22.6%)(図18)。

[4] 不払い残業の頻度と時間と36協定の周知度の関係をみると、「協定がない」ところで不払い残業の頻度が高く(図19)、「協定があるかどうかわからない」で不払い残業を30時間以上している人の割合が多い(図20)。


[5] 不払い残業をしている理由(2つ以内選択)で一番多かったのは「個人に課せられたノルマ達成」(44.1%)で、次いで「みんながサービス残業をしている」(22.4%)、「自分の能力向上」(21.6%)などとなっている(図21)。
