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3.賃金水準の推移


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2014年10月31日掲載

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解説

  •  前章では「平均賃金」の推移をみてきたが、本章では「個別賃金水準」の推移をみることにする。手法としては、「個別賃金水準比較の加重平均値」ともいうべき「パーシェ式賃金比較(性、学歴、年齢、勤続同一条件)」を用いている。なおその計算方法については、ネット掲載の<参考1パーシェ式による賃金比較方法>を参照されたい。
  •  3-1表は所定内賃金、3-2表は賞与・一時金、3-3表は年間賃金についての計算結果をまとめたものである。いずれも1997年対各年の比較を行い、算出された比較指数をもって、「個別賃金水準上昇率」の加重平均値としている。
  •  3-1図は産業計規模計について、所定内、賞与・一時金、年間賃金の推移をみたものである。1985年から2013年までの28年間は、三つの時期に分けることができそうである。第1に1994年頃までの上昇期、第2は1998年までの横ばい期、第3は1999年以降の下降期である。なお第3期については、2004年までの下降期、2008年までの横ばいないし若干の上昇期、そして2009年以降の再下降期に細分化することもできる。
  •  所定内賃金に着目すると、1994年までは着実に上昇を続ける。94年の指数は99.0であり、85年の指数77.7と対比すると、9年間で21.3ポイントの上昇である。1年あたりほぼ2.4ポイント上昇したことになる。それ以降1998年まで、ほぼ横ばい、あるいはごく緩やかな上昇の状態が続く。ピークは1997年である。1999年以降低下傾向に転じ、2004年までの6年間で4.2ポイント低下する。そして2005年以降は横ばい期となるが、2009年以降再び低下する。対前年比は2009年がマイナス1.7ポイント、2010年がマイナス0.4ポイント、2011年と2012年はマイナス0.1ポイント、2013年は1.0ポイントである。
  •  賞与・一時金の動きはよりドラスティックである。1989年(実際の支払い年は前年の1988年。以下、同じ)から92年までは、「バブル」を背景に所定内賃金を上回るペースで上昇する。以後1998年までは「ゆるやかな下降期」、1999年以降は「急激な下降期」となる。2004年の指数は75.2で、ピークの1992年107.2と比較すると32.0ポイント、ほぼ三分の二の水準に下落したことになる。
  •  2005年から2008年までは、所定内賃金は横ばいであるが、賞与・一時金は反転上昇している。2008年の指数は79.2であり、ボトムである2004年の指数75.2と比較すると、4.0ポイントの上昇となっている。しかし2009年には再び下落し、リーマンショックを織り込んだ2010年(支払年は2009年)の指数は66.2で、2年間の下落幅はマイナス12.5ポイントである。2011年は若干持ち直すが、2012年、2013年は連続の前年比マイナスである。
  •  年間賃金では1998年以降2004年までが下降局面となっている。7年間の低下幅は9.2ポイントである。2005年から2008年まではゆるやかな上昇傾向であったが、2009年以降再下降している。2013年の指数は86.1であり、24年前の1989年とほぼ同水準だということになる。
  •  3-2図は、1997年を100とした2013年の所定内指数(ヨコ軸)と賞与・一時金指数(タテ軸)をとった散布図である。右にいくほど所定内水準の上昇率が大きく(下降率が小さく)、上にいくほど賞与・一時金の下降率が小さいことを示している。全体的には二つは相関し、所定内賃金の下降率が大きい産業は賞与・一時金の下降率も大きい傾向となっている。
  •  個別にみていくと、所定内賃金で100を超える指数、つまり2013年水準が1997年水準を上回る産業は、金融商品商品先物取引業と広告業の2産業のみである。賞与・一時金で100を超える産業はなく、90を超えているのが鉱業採石砂利採取業と鉄道業の2産業、鉄鋼、輸送用機器、ゴム、化学の製造関係4産業が80台である。鉄道、鉄鋼、化学は所定内賃金でも98を超える指数となっている。
  •  左下に着目すると、所定内賃金でもっとも低い指数となっているのは飲食店で83.0、他に水道業、廃棄物処理業、各種商品小売業、道路貨物運送業が86以下の指数となっている。飲食店は賞与・一時金の下げ幅も大きく、宿泊業についで2位である。
3-1図 賃金水準の推移
産業計企業規模計(1997年水準=100)
3-2図 産業別所定内賃金水準と一時金水準の16年間の変化
1997年を100とした2013年の所定内賃金水準指数(横軸)と賞与・一時金水準指数(タテ軸)

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連合労働条件・中小労働対策局
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