はじめに
2007春季生活闘争は、労働分配率の反転をめざし、付加価値構造の歪みを是正するため、積極的に要求、果敢に交渉をしていかなければならない。疲弊した勤労者家計を立て直し、息の長い安定した景気拡大のためにも、昨年を上回る賃金改善を獲得することが必要である。
同時に中小労組の格差拡大に歯止めをかけるため、格差縮小に向けた闘いを中小共闘センターを中心に進めていく。また、パートタイマーや派遣労働者の処遇改善にも、組織労働者としての役割と責任を果たしていかなければならない。さらには、過重な労働時間の短縮、割増率の引き上げ等で格差社会から公平・安心・安全な社会への転換をめざしていく。
I.最近の特徴的な動き
- 12月5日、安倍内閣発足後初の政労会見が行われた。高木会長は、その中で総理の「再チャレンジ構想」を評価する一方で、経済財政諮問会議で示された「労働ビッグバン」については、新自由主義経済的発想で規制緩和が進めば、格差の固定につながり、総理の考えと逆行していると強い懸念を示した。
-
政府税制調査会は、12月1日最終案をまとめた。企業に対しては、経済活性化の名のもとに、減価償却制度の見直しを行い5〜6000億円の企業負担を軽減すると言われているが、一方で地方税の均等割の部分はなお低いとして、その引き上げの検討を求めるなど企業優遇の構図がはっきりした。
-
法人企業統計によれば、06年7〜9月期の人件費は雇用増(従業員数は5.1%増)などで前年同期比4.4%増加した。4%台の伸び率は、97年10〜12月期(5.1%増)以来の高い水準。この背景は、景気の拡大や生産の拡大に対応するため、これまで抑えてきた雇用(人件費)を増やさざるを得なくなってきたことがあげられるが、雇用増の中身をみていく必要がある。
-
連合は、11月の不払い残業撲滅月間において、不払い残業の撲滅とパートタイム労働者の処遇改善に視点をあてた、「なんでも労働相談ダイヤル」を11月11日〜19日を集中ゾーンとして、地方連合会で実施した(集約件数1,779件)。地方連合会、関係産別を中心にフォローアップを行う。
II.拡大戦術委員会の設置
拡大戦術委員会の構成は、別紙1(略)の通りとする。
III.当面の闘いの進め方
1.政策制度の取り組み
2007年春の政策・制度実現の取り組み方針にもとづき取り組みを進める。
2.経営者団体への対応
連合は、1月15日の日本経団連との定期懇談会で、社会的な公正配分や均等待遇の観点から賃金をはじめとする労働条件がいかにあるべきか、連合としての基本的考えを主張し、同時に現状認識を含め、経営側の考え方を質していく。
3.パートタイム労働者等の均等待遇・処遇改善に向けたキャンペーン
連合は、パートタイム労働者等の処遇改善にむけて、法制化対応と社会的世論喚起の具体化をはかるため、2月5日〜10日に「パート・ウィーク」(行動週間)を設定し下記の取り組みを行う。
- スローガン:「だれでも最低1000円の時給に」「均等待遇の実現を」
- 構成組織:職場における対話集会、学習会の開催
連合、地方連合会の行動への参加 - 地方連合会:街頭宣伝などキャンペーン行動
集会・シンポジウムの開催
労働相談ダイヤル(2月8〜11日を中心に設定) - 連合本部:中央集会の開催(2月7日)
キャンぺーンの実施
4.パート共闘の取り組み
(1)パートタイム労働者に対する取り組み
[1]均等・均衡待遇の実現に向けた取り組み
各産別は、次の例示を参考に実態に合わせた取り組みを行う。なお、各産別が加盟組合の実情に応じて、これ以外に取り組む改善項目についても、積極的な情報開示と構成組織間の情報交換を行い運動の推進を図る。
- a.パートタイム労働者固有の制度を整備するもの
- b.雇用形態などの働き方に関係なく全員に適用される労働条件
- c.時間比例を考慮しながら整備するもの
<均等・均衡待遇の実現に向けた取り組みの例示>
a.パートタイム労働者固有の制度を整備するもの
- 正社員への転換制度の導入
- 教育研修・職業訓練制度の見直しと整備
- 賃金・人事処遇制度の整備や評価制度の導入
(正社員・パートタイム労働者の一体的人事処遇制度の取り組みも含む) - 就業規則の整備
- 社会・労働保険加入等の点検
b.雇用形態などの働き方に関係なく全員に適用される労働条件
- 休日・休暇制度(慶弔休暇、育児・介護休業、育児・介護短時間制度、ボランティア休暇制度等)
- 年次有給休暇の付与日数を正社員に比例して付与するための見直し
- 60歳以降の雇用制度の導入
- 福利厚生基準(社員食堂食事補助、健康診断等)の見直し
- 通勤手当
- 安全衛生
c.時間比例を考慮しながら整備するもの
- 時間当たり基本賃金
- 職務関連手当
- 生活関連手当
- 一時金
- 退職金制度
[2]時間給の改善目安
- a.絶対額1000円程度
b.上げ幅15円程度
c.全労働者を対象とする企業内最低賃金の協定化(別紙参照)に取り組む。
(2)正社員と実質的に異ならない者(擬似パート)に対する取り組み
正社員に転換するか、同一の労働条件を確保することをめざす。
5.職場総点検活動などの展開
各組合は、1〜2月を中心に職場点検活動を行い、法律・労働協約の遵守、安全問題への対応を徹底し、公正なワークルールを確立する。今年度は、とくに、[1]偽装請負の排除に向けた法律遵守と雇用・労働条件の確保と、[2]36協定の総点検運動に取り組む。連合は、中小・地場組合の点検活動を支援するために、必要な器材(チェックリスト含む)を準備する。
6.回答引き出しゾーンの設定
連合として、以下の回答ゾーンを設定し、闘いを進めていく。産別・単組は、この回答ゾーンを踏まえて、交渉日程の調整や必要な戦術設定の準備を行う。
- 3月14〜17日:第1のヤマ場
- 3月19〜31日:第2のヤマ場
- 4月2〜7日:第1次解決促進ゾーン
- 4月16〜21日:第2次解決促進ゾーン
- 5、6月以降の闘い方:連合役員による激励行動、地方の共闘センターごとの取り組みを検討する。
IV.当面の日程
1.機関会議
- 2006年
-
12月13日 第1回戦術委員会
12月15日 第1回中央闘争委員会
-
12月13日 第1回戦術委員会
- 2007年
- 1月16日 第2回戦術委員会
1月18日 第2回中央闘争委員会
2月6日 第1回拡大戦術委員会
2月8日 第3回中央闘争委員会
3月6日 第3回戦術委員会
3月**日 第2回拡大戦術委員会
- 1月16日 第2回戦術委員会
2.諸行動
- 2007年
- 2月2日 春季生活闘争関連集会
3月3日 春季生活闘争・政策制度関連集会
3月8日 国際女性デー全国行動・中央集会
3月30日 春季生活闘争情勢報告交流集会
- 2月2日 春季生活闘争関連集会