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各業界の問題


このコーナーの目次




病院の医療事務
  • 病院経営が厳しいために、医療事務などの外注費が削減。
  • 人件費が物件費の項目で発注され、人をモノ扱い。
  • 初任給は、病院の中では最も低く最低賃金ギリギリの12万円程度。
  • 請負契約と派遣契約がきちんと認識されていないため、指揮命令権があいまいで現場が混乱。



保育園
  • 自治体が運営していた保育所が指定管理者制度などにより、民間委託されつつある。
  • 園長、保育士は低賃金化し、中途退職者が増加。保育士の確保が困難。
  • 保育士の入れ替わりにより、子ども達が情緒不安定になっている実態もある。



施設のビルメンテナンス
  • 採算のとれない価格で契約され、市場価格下落。
  • 落札できなかった会社で働く人は解雇され、落札した会社に転籍せざるを得ない状況。有給休暇はリセットされ、正社員になることが困難。不安定な雇用。
  • 交通費の支給がない場合には、最低賃金を下回ってしまうことも。
  • 建物のメンテナンスが不十分さが、事故につながることも。



鉄骨・橋梁の工事メンテナンス
  • 管理・補修などの評価基準が存在していないところもあり、メンテナンスに対する評価が低い。
  • 自治体の技術評価レベルが低下して、適切な基準価格による入札が難しい。
  • 利益減→人件費の圧縮が続き、技術者雇用を継続する余裕がなく、技術の伝承が困難。



国有林業
  • 一般競争入札で競争が激化し、入札参加事業体の広域化、落札価格の低下が顕著に。
  • 林業は、ほとんどが人力であり、契約金額の大半が人件費となっているため、平均年収は、200万円程度とあまりに低い。



建設業
  • 低い価格での契約が横行し、各社非常に低い利益率。
  • 総合評価方式の導入で、技術提案などの膨大な資料作成のコストが、仕事を受けられるかどうかにかかわらず請負者の負担に。
  • 現場で、利益確保のため少人数となり、個々人の労働環境が悪化。
  • 重層下請構造のため、重層化された下請業者の各段階で経費がかさみ、労働者に必要な賃金が支払われない。

※総合評価方式とは…
価格だけで落札者を決定するのではなく、価格以外の要素である「技術提案」「公正労働基準」「環境への配慮」「障がい者の法廷雇用率」「男女平等参画の取り組み」を含めて総合的に評価し、落札者を決定する落札方式




ゴミ収集・清掃工場・水道メータ検針など
  • これまでは、競争入札ではなく任意で決定した民間業者と契約をしていたので、比較的安定した職場だったが、競争入札の増加で、働く人は雇用不安、賃下げにさらされ、公共サービスが低下する恐れもある。
  • 大手企業がこれまでの1/3の契約金額で落札し、賃金が6割程度に下げられ、労働条件が悪くなり、退職者が続出したため、会社が業務を投げ出したという事例も。



学校の給食
  • パートが多い職種で、これまでの賃金は低くもなく比較的安定していたが、近年給食を専門にする民間会社が学校給食に参入し、低い価格での入札が増加。
  • 現場で働く人は低賃金に。
  • 一部では、偽装請負の可能性も。



公の施設管理
  • 2003年から指定管理者制度が導入され、契約期間は多くのところで5年以下となり、働く人は不安定な有期雇用に。経費も一律5〜10%カットが強いられて人件費にしわ寄せがあり、現場で働く人の賃金カットや正規雇用から非正規雇用への転換が起こっている。
  • 博物館、図書館などは資格を持った職員により、系統的な仕事が必要だが、指定管理者制度で契約期間が決まっているため入れ替わり、仕事の質が低下してしまう恐れがある。

※指定管理者制度とは…
文化・福祉施設、スポーツ施設等の「公の施設」の管理を、株式会社やNPO法人などの民間事業者でも管理ができるようにした制度。
これまでは地方自治体の外郭団体等公共的な団体に限定されていた。




介護・障がい者福祉施設
  • 自治体の委託業務から、民間企業の仕事に変わりつつある。国が定める介護報酬単価(介護サービスにかかる費用)によって労働者の賃金を決める仕組みに変わり、低賃金に。
  • 自治体の施設では、期間の定めのある指定管理者制度によって、働く人は有期雇用となり、経費削減のため、賃金カット、人員削減、正規雇用から非正規雇用への転換が進んでいる。



上下水道などの工事・メンテナンス
  • 水路管、バルブのメンテナンスは、最近では、専門メーカーではなく、経験がほとんどない設備業者の参入が増加。
  • 技術がない業者では、メンテナンスを十分にできない場合、専門メーカーに頼るが、専門メーカーでは受注が減少する中、技術者の確保が難しく、将来に対しての備えが困難。



乗り合いバス
  • 過剰な運賃競争が人件費の引き下げに影響。
  • 地域への新規参入のため、低価格での入札が行われるケースがある。そういう事業者は、落札しても地域との結びつきの弱さから安易に撤退し、地域の交通を混乱させる恐れがある。

 

 

 

 


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