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事務局長談話

 
2013年9月20日

「国家戦略特区」による労働者保護ルール改悪に向けた動きに関する談話

日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行
  1.  9月20日、政府は安倍総理出席の下で、産業競争力会議課題別会合を開催した。この中で、解雇規制や労働時間規制の緩和を国家戦略特区によってエリアごとに認める検討を行うことが明らかにされた。安倍政権は、これまでとは次元の違う国家戦略特区を創設するとして、2013年5月に国家戦略特区ワーキンググループを設置し、具体的な制度設計等の検討を行ってきたが、本日示された検討の方向性は、国民に等しく適用されるべき生存権的基本権としての労働者保護ルールの枠組みを否定する、けっして許されないものである。

  2.  政府は、国家戦略特区の検討の一環として、8月から9月にかけて、民間事業者や地方公共団体を対象に、具体的な提案の募集も行ってきたところである。政府に対して寄せられた提案の中には、大阪府・大阪市による「チャレンジ特区」のように、国家戦略特区において解雇規制や労働時間規制といった労働者保護ルールを適用除外とするよう求めるものもあり、本日の政府の検討方向と文脈を同じくするものとなっている。

  3.  言うまでもなく、労働時間に関するルールは、生存権を規定する憲法第25条や最低労働条件を定める憲法第27条を受けた労働基準法により定められ、また、解雇ルールは基本的な民事法規としての民法の特別法である労働契約法によって定められたものである。したがって、これらのルールは労働者保護の観点から最低限守られるべき基準・規範として、わが国のすべての労働者に等しく適用されるべきである。

  4.  万一、国家戦略特区において労働者保護ルールの適用が除外されるような事態となれば、その地域では労働者が安心して働くための基盤は破壊され、不当な解雇が横行し、長時間労働によって過労死の問題が深刻化することは必至である。さらには、地域間で労働条件の切り下げ競争が引き起こされることも必至である。

  5.  連合は、こうした事態は言語道断であって、断じて許すことはできない。労働者保護ルールの改悪をめざすあらゆる動きに対して、断固反対する。連合は、今後も、構成組織、地方連合会と一体となって、職場はもとより広く社会全体に訴えかけ、労働者保護ルールの改悪阻止に向けた社会的運動を全力で展開していく。

以上

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