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事務局長談話

 
2007年2月 2日

「労働契約法案要綱」および「労働基準法の一部を改正する法律案要綱」の答申にあたっての談話

日本労働組合総連合会
事務局長 古賀 伸明
  1.  本日2月2日、労働政策審議会労働条件分科会(分科会長:西村健一郎・京都大学教授)は、1月25日に諮問された「労働契約法案要綱」および「労働基準法の一部を改正する法律案要綱」について答申した。「労働基準法の一部を改正する法律案要綱」には、労働側委員の強い反対意見が付記された。

  2.  「労働基準法の一部を改正する法律案要綱」は、「自己管理型労働制」(日本版イグゼンプション)の創設と企画業務型裁量労働制の緩和という、労働時間規制の大幅な緩和が中心である。現在、不払い残業や長時間労働が多くの職場で蔓延しており、過労死や過労自殺、メンタルヘルス不調などの労働者の健康被害は、歯止めがかからないどころか深刻化する一方である。ワーク・ライフ・バランスの欠如も甚だしい。このような状況の中で、さらには、国民世論の強い反対の声を押し切る形で、長時間労働を一層促進する法改正を行うことは認められない。特に日本版イグゼンプションは、その名称が「自律的労働にふさわしい制度」から「自由度の高い働き方にふさわしい制度」、そして「自己管理型労働制」へと三度も変更されたという経緯がある。この経緯は、議論の迷走や混乱、不十分さを表している。

  3.  「労働契約法案要綱」では、「報告」において就業規則の変更による労働条件の変更を「判例法理に沿って、明らかにする」としていたものを、ほぼ実現することができた。しかしそれでもなお、使用者が一方的に作成・変更する就業規則で労働条件の決定や変更を行うとしたことは、民法の契約原理に合致しないばかりか、使用者による一方的な労働条件切り下げの横行につながる懸念があり問題である。また、進行する雇用就業形態の多様化へ十分に対応できるよう、均等待遇原則や有期契約労働者を適切に保護できる条項や「経済的従属関係にある労働者」を適用対象に含められなかったことは残念である。

  4.  今後の国会審議では、とりわけ、日本版イグゼンプションの導入や企画業務型裁量労働制の緩和の阻止とともに、長時間労働により損なわれた健康や個人生活などを労働者が取り戻せるよう、長時間労働を効果的に抑制できる率まで時間外割増賃金率を引き上げることが重要である。連合は、支持・協力関係にある政党と連携し、連合要求の実現を図るとともに、各構成組織・地方連合会と連携し、院内外の取り組みを強力に展開する。


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