事務局長談話

 
2017年09月04日
北朝鮮による核実験に怒りをもって抗議する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 逢見 直人

  1. 9月3日、北朝鮮は核実験を実施したことを発表した。これは初の核実験が行われた2006年10月以降6度目となる。
     今回の核実験は、今年7月に国連で核兵器禁止条約が採択され、世界各国による条約署名手続きが開始される直前の暴挙であり、一日も早い核兵器の廃絶を願う被爆者および世界中の人々をないがしろにするものである。国際社会の平和と安定に対する重大な挑戦に対し、連合は怒りをもって強く抗議する。

  2. 北朝鮮は、核実験に加えて弾道ミサイルの発射を繰り返している。連合は、北朝鮮に対して、すべての核実験と弾道ミサイル発射を直ちにやめることを再度強く求めるとともに、国連安全保障理事会決議の完全なる履行を求める。
     また、日本政府には、核兵器による惨禍を経験した唯一の戦争被爆国としてのリーダーシップを発揮し、各国と連携して国際世論の形成に努め、北朝鮮に対して核開発の完全放棄やミサイル発射の即時停止、日本人拉致被害者問題の早期解決に向けた外交努力を要請する。

  3. 連合は、いかなる国であっても核実験を許さないとの意思を内外に示すとともに、核兵器の廃絶に向けた取り組みを進めている。毎年8月の広島・長崎での平和行動、核兵器廃絶に向けた志を同じくする原水禁、KAKKINとの共同による核兵器保有国の駐日外国公館への要請行動、さらには5年に一度のNPT再検討会議に際して、3団体および国際労働組合総連合(ITUC)などと「核兵器廃絶を求める1000万署名」に取り組むなど、核兵器廃絶を国際社会に強く訴え続けている。
     引き続き連合は、「核兵器なき世界」の実現をめざし、国内外の世論形成をはかり、NPT再検討会議に向けた取り組みや、核兵器禁止条約の発効・北東アジア地域の非核化など、あらゆる角度から引き続き全力で取り組みを進めていく。
     
    以 上