事務局長談話

 
2016年12月08日
与党「平成29年度税制改正大綱」に関する談話

日本労働組合総連合会

事務局長 逢見 直人



  1. 自民・公明両党は12月8日、「平成29年度税制改正大綱」を取りまとめた。政府が経済社会の変化にあわせて税体系全般にわたるオーバーホールを行うという方針を示してきた中で、連合は、くらしの「底上げ・底支え」「格差是正」をはかる観点から、税による所得再分配機能の強化に重点を置いた税制改正を求めてきた。
     しかし、本大綱において、配偶者控除の見直しという小手先の制度変更が盛り込まれる一方で、所得税の抜本的な見直しが先送りされたことは誠に遺憾である。

  2. 所得税の見直しについては、「働き方改革」の一環として配偶者控除の対象を拡大するとしている。しかし、配偶者の就業調整に関しては、配偶者特別控除の創設により制度上の問題はすでに解消されていることから、今回の見直しによる効果は限定的である。さらには、本人の年収に応じて控除額が縮小する制度が取り入れられたことで、ますます複雑な制度となった。わが国において、世帯間の所得格差が拡大する中、税による所得再分配機能の強化に向けて、所得控除の税額控除化をはじめ人的控除全体の見直しも含めた所得税の再構築が必要である。

  3. 自動車関係諸税の見直しについては、エコカー減税制度を2年間延長することにとどまった。連合は引き続き、地方における必要な税財源を確保しつつ、直ちに自動車取得税を廃止すること、ならびに抜本的な軽減・簡素化を求めていく。
     また、企業年金の積立金に対する特別法人税の凍結は、日本銀行のマイナス金利政策を踏まえ、3年延長されることとなったが、本来ならば撤廃するべきである。

  4. 連合は、「公平・連帯・納得」の税制改革の実現に向けて、政府税制調査会での意見反映や政府・政党への要請などを行ってきた。引き続き、働く者・生活者の立場に立った税制の確立をめざして取り組みを強化する。
     
    以 上