事務局長談話

 
2016年10月28日
「核兵器禁止条約」制定交渉開始の決議案採択に対する談話
日本労働組合総連合会

事務局長 逢見 直人


  1. 10月27日(日本時間28日)、国連総会の軍縮問題を扱う第1委員会において、「核兵器禁止条約」の制定に向けた交渉会議を開始する決議案が、賛成123カ国、反対38カ国、棄権16カ国の賛成多数により採択され、12月の国連総会本会議にはかられることになった。連合はすべての核兵器の廃絶を求める立場から、決議案の採択を歓迎する。

  2. 今回採択された決議案は、本年8月にジュネーブの国連核軍縮作業部会で採択された勧告に基づき、「核兵器の全廃に向け、核兵器を法的に禁止する仕組み」についての交渉会議を、来年3月から開催することとしている。
    しかしながら、採択された決議案には条約制定交渉への参加に関する拘束力がなく、決議案に反対した米国やロシアをはじめとする核兵器保有国の多くは交渉会議に参加しない公算が高い。2015年5月に核拡散防止条約(NPT)再検討会議が決裂するなど、長年にわたり核兵器廃絶の取り組みは停滞している。交渉会議が核兵器保有国の思惑によって形骸化することはあってはならず、今こそ核兵器保有国と国際社会との間における真摯かつ将来を見据えた対話が求められている。

  3. 一方、日本が今回の決議に際して反対票を投じたことは遺憾である。唯一の戦争被爆国であるわが国には、核兵器保有国と非保有国との橋渡し役として、核兵器廃絶に向けた議論をリードする役割と責任がある。日本政府には核兵器廃絶の合意形成に向けた外交努力と情報発信を要請する。

  4. 連合は、これまでも、広島・長崎での平和行動や「核兵器廃絶1000万署名」の国連事務総長への提出をはじめ、志を同じくする団体とともに国内外で運動を展開してきた。引き続き、あらゆる機会をとらえて、核兵器廃絶に向けた国際社会の一致した行動を求めて幅広い世論喚起などに取り組んでいく。

    以 上