事務局長談話

 
2016年05月27日
オバマ米国大統領の広島訪問に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 逢見 直人

  1. 5月27日、アメリカのオバマ大統領が、現職の大統領としてはじめて広島を訪問した。核兵器のない世界をめざすことを強調してきたオバマ大統領が、人類史上初の原爆被爆地である広島の地に足を踏み入れたこと自体が、原爆がもたらす惨禍に対する認識、そして核兵器を廃絶する強い意志を示すものであり、今回の訪問を評価する。オバマ大統領には、この惨劇を三たび繰り返さない決意を示す意味でも、最後の原爆被爆地である長崎への早期の訪問を要請する。

  2. 昨年の国連総会本会議では、わが国が提出した核兵器廃絶決議案(「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意の下での共同行動」)が166カ国の賛成をもって採択された。また、今年のG7外相会合で採択された「広島宣言」でも、核兵器のない世界を実現する努力をすべての国に強く求めているなど、核兵器廃絶に向けた動きが国際的にも広がりを見せている。

  3. しかし、同じく昨年ニューヨークの国連本部で開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議は、最終文書が採択されないまま終了した。また、北朝鮮は36年ぶりに開かれた朝鮮労働党大会で、核軍備と経済発展を同時にめざす「並進路線」を明確に打ち出した。米・英・仏・露・中の5ヵ国などが保有する核弾頭が今もなお世界に約1万5,700発も存在し、人類が核兵器の脅威から解放されていない中で、廃絶に向けた具体的な進展が見られないことは極めて遺憾である。

  4. 連合は、各国のリーダーが広島・長崎を訪れ、原爆被害の実相に触れる機会を持つことで、核兵器廃絶に向けて真摯に行動することを強く求める。同時に、70年以上経った今でも後遺症に苦しむ人たちへの援護施策の充実を求めるとともに、人類の恒久平和実現に向けて、引き続き平和行動などの取り組みを展開していく。


以上