2015年11月10日
ミャンマー総選挙に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 逢見 直人
- ミャンマーでは11月8日に総選挙が行われ、ミャンマーの選挙管理委員会は、9日夜の時点で、54の選挙区のうち49議席をアウン・サン・スー・チー氏率いる野党のNLD(国民民主連盟)が獲得したと発表した。開票が進むにつれ、NLDが改選議席の過半数を占める勢いとなっている。与党の党首代行も、事実上の敗北を宣言した。ミャンマーにおいて民主的な選挙が行われ、民主化が着実に進んでいることを歓迎し敬意を表したい。
- ミャンマーでは1990年に実施された総選挙でNLDが圧勝したが、当時の軍事政権はこれを無視して民主化運動を弾圧し、労働組合の指導者たちも亡命を余儀なくされるなど苦難の歴史をたどった。そうした中、2011年には民政移管が実現し、労働組合も国内での活動を再開した。本年7月17日には政府がミャンマー労働組合総連合(CTUM)の組合登録を承認するなど、民主化の動きが着実に前進しつつある。
- この間、連合はITUC(国際労働組合総連合)およびITUC-AP(同アジア太平洋地域組織)と連携し、民主化と民主的な労働運動を支援してきた。また、2001年には「ビルマ日本事務所」を開設し、ビルマの民主化を目指す在日ビルマ人組織の活動への支援を行ってきた。同事務所は2014年3月に閉鎖したが、その後はITUCミャンマー事務所を通して、現地の労働運動への支援を続けている。
- ミャンマーの民主化は、労働関係法制の整備なども含め依然として多くの課題に直面している。連合は、総選挙の結果が公正な手続きで一日も早く確定されることを見守るとともに、今後ともミャンマーの民主化と民主的な労働運動の発展を注視し支援していく。
以上