2015年02月13日
中央教育審議会委員の交替に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生
- 文部科学省は本日、中央教育審議会の委員の新たな名簿を公表した。
連合は2001年2月に現在の形で中央教育審議会が設置されて以来、求めに応じて歴代副会長が有識者として参画し続けてきたが、今回、極めて唐突な形で交替を通告され、その参画は途絶することとなった。
今回の問題に関しては、かつての長年の経過における丁寧な説明・進め方とは著しくかけ離れた対応であり、極めて遺憾である。
- そもそも連合はこれまでの間、「生涯学習の推進を中核とした豊かな人間性を備えた創造的な人材の育成」という本審議会の趣旨に全面的に賛同し、歴代副会長の有識者としての参画と意見反映により、建設的な立場での政策立案に寄与してきたものである。
今回の措置は、働く者の意見を聞くスタンスを文部科学省自らが断ち切ったものと受けとめざるを得ず、重大な問題意識を持つ。
- 連合は、「働くこと」につなげる5つの安心の架け橋で「働くことを軸とする安心社会」の実現を図るという政策パッケージを取り組みの柱としている。その「橋」の第一は「教育と働くことをつなぐ」架け橋である。
広がる子どもの貧困や、深刻化する貧困の連鎖、格差の拡大、諸外国に大幅に劣る公財政支出といった現実をさらに掘り下げるとともに、就学者にとって不可欠な、働くことの意義・ワークルールを学ぶ機会の拡充、生涯学習の強化等々、様々な問題点に対して、政策対応を強化していかねばならない。
連合はあらゆるルートを通じて、組織の内外に向けた政策の発信・アピールを強めるとともに、674万人の働く仲間の思いを束ね、行動を強化し、社会に広く訴え続けていく。
以上