事務局長談話

 
2014年11月21日
労働者派遣法改正法案の廃案に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生

  1.  本日11月21日、衆議院の解散に伴い、労働者派遣法改正法案が審議未了にて廃案となった。派遣期間制限を実質的に撤廃するとともに均等待遇原則の導入を見送るなど、労働者保護の大幅な後退を招く内容であり、先の通常国会につづき二度目の審議未了・廃案となったことは当然の結果である。

  2.  同法案は、労働政策審議会において「派遣は臨時的・一時的業務に限ること」及び均等待遇原則が盛り込まれず、建議に際して労働側として反対意見を付けたにもかかわらず、世界標準とも言えるこれらのルールを盛り込まないまま政府が法案を提出したものである。しかも、国会で法案審議直前に与党から修正案の提案と撤回が行われるという「欠陥法案」であった。審議においても、提案者の厚生労働大臣が法案を十分理解しないまま答弁し、後日答弁を修正し、混乱する中、野党不在で総理入りの審議が強行されるなど、十分な審議が行われなかった。

  3.  連合は、先の通常国会への同法案提出以降、構成組織・地方連合会と一体となり、同法案の問題点を指摘して「労働者派遣法改悪阻止」の世論喚起等を行うとともに、民主党とも連携して同法案の成立阻止に向けた取り組みを積極的に展開してきた。その意味で、巨大与党の存する政治情勢の中で、先の通常国会につづき二度までも廃案に追い込むことができたのは、連合運動の成果であり、国民世論の力である。

  4.  来たる総選挙で与党が政権を維持することになれば、次期通常国会にまたぞろ同法案を提出してくる可能性が高い。三度目の提出を行うのであれば、今回の法案のように低処遇を放置したまま我が国に常態的な間接雇用法制を実質的に導入して“生涯派遣で低賃金”な労働者を拡大させる欠陥法案であってはならない。

  5.  連合は、これ以上雇用が不安定な労働者を増やすべきではないという観点から、派遣労働者の雇用安定と処遇改善を実現する労働者派遣法の見直しこそ行うべきとの方針を堅持し、労働者保護の後退を招く労働者派遣法の改悪には組織の総力を結集して断固反対していく。


以上