事務局長談話

 
2014年06月23日
第186通常国会閉会にあたっての談話
日本労働組合総連合会 事務局長 神津 里季生

  1.  第186通常国会は昨日、150日間の会期を終えて閉会した。安倍首相は本国会を「経済の好循環実現国会」と銘打ったが、連合が求めた良質な雇用の創出や社会的セーフティネットの強化などへの重点的な予算配分は行われず、国会での審議が不十分なまま数の力で採決が強行されたことは誠に残念である。

  2.  「改正パートタイム労働法」、「改正次世代育成支援対策推進法」、さらに連合が求め続けてきた「水循環基本法」が成立したことは評価する。「“生涯派遣”で低賃金」の「労働者派遣法改正案」は廃案となった。これは、「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」全国・中央総行動や地方議会の意見書採択など、構成組織・地方連合会が一丸となった取り組みの成果である。

  3.  「国家公務員法等の一部改正法」においては、自律的労使関係制度についての附帯決議が盛り込まれたものの、連合が求めてきた制度確立に前進が見いだせなかった。「改正雇用保険法」も、雇用保険制度が担うべき雇用労働者のセーフティネットという点で課題が残った。また、「医療介護一括法案」は介護予防給付の一部を市町村事業へ移行することが含まれており、連合は問題点を指摘し続けてきた。しかし、これらの問題点を残したまま拙速に採決した。さらに、特定秘密保護法に関わる国会法等改正法案は、新たに両院に設置される「監視機関」の役割・機能は不十分で、恣意的に特定秘密の指定が拡大される懸念があるにも関わらず、衆参両委員会で強行採決し、成立した。多くの国民の不安や懸念が解消されることなく、国会運営が進められたことは、極めて遺憾である。

  4.  特に、会期末に発表された政府の「日本再興戦略」改訂素案には、労働者保護の後退を招くおそれがある「労働時間の長さと賃金のリンクを切り離した新たな労働時間制度」の創設や外国人技能実習制度の拡充、家事支援人材の受入れ等外国人材の受入れ拡大などが提起されているが、到底容認できるものではない。連合は、労働者保護ルールの改悪を阻止する取り組みを一層強化する。また、雇用労働政策の決定はILO三者構成原則に則り労働政策審議会の議を経ることを改めて強く求める。

  5.  連合は、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け、次期臨時国会での対応に全力を尽くすとともに、中間地方選挙並びに第18回統一地方選挙に向けた取り組みを進める。


以上