事務局長談話

 
2013年06月20日
「障害者差別解消法」の成立についての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律案」(「障害者差別解消法案」)が6月19日、参議院本会議において全会一致で可決、成立した。この法律は、改正障害者基本法で規定された差別禁止の原則を具体化するもので、障がい当事者の長年の悲願であり、連合も重点政策に掲げて法の成立を求めてきた。国連「障害者の権利に関する条約」の批准に向けこの新法成立は画期的であり、内容についても概ね評価できる。

  2.  法律では、[1]障害を理由とした差別的取り扱いの禁止、[2]障害特性に応じてバリアフリー化や手話通訳などの支援を行う合理的配慮の提供、[3]紛争の防止や解決を図るための体制の整備などを定めている。しかし、合理的配慮については、国や地方公共団体に対しては法的に義務づけているものの、民間事業者は努力義務に留まっている。また、紛争解決機関に関しては、雇用以外の分野は既存の機関を活用するとして明確にされていない等、今後に課題を残したものとなっている。

  3.  連合は、障がい当事者や障がい者団体等と連携して国連「障害者権利条約」の早期批准や、そのための国内法の整備として障害者基本法や障害者自立支援法の見直し、障害者差別禁止法の制定を求めてきた。今回の法の目的に、「障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現」が掲げられたことは、障がい者の自立や社会参加を後押しするものとなり、障がい者施策の大きな前進のための一歩と言える。

  4.  あらゆる人を排除しない社会、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、連合は引き続き、障がい当事者や障がい者団体等と連携し、民間企業等に対する合理的配慮の義務づけなど実効性ある「障害者差別禁止法」への改定と、国連「障害者権利条約」の早期批准に向けた取り組みを進めていく。


以上