事務局長談話

 
2012年09月21日
米国の新型核実験の実施に抗議する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  9月18日、米エネルギー省国家核安全保障局(NNSA)は、2011年10月から12月、および本年4月から6月にかけて2回の新型核実験を実施したことを明らかにした。原爆が投下された唯一の被爆国である日本において、これまで、核兵器廃絶と恒久平和の実現に向けて取り組んできた立場から、連合は、この実験に強く抗議する。

  2.  今回判明した実験は、従来のような核実験場や火薬を用いず、強力なX線を生み出す「Zマシン」と呼ばれる装置により、プルトニウムの反応を確認する新型の実験であり、これまでの臨界前(未臨界)実験を補完するためのものとされている。

  3.  米国は、オバマ大統領による2009年5月の「プラハ演説」以降、核軍縮に向けて前向きな姿勢を示す一方で、「保有する核兵器の安全性と信頼性を維持する」との名目で核実験を繰り返している。このことは、「核兵器なき世界」を切望する国際世論、および包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効に向けた批准促進の動きに逆行するものであると言わざるを得ない。

  4.  2010年5月、NPT(核拡散防止条約)再検討会議において、「核兵器なき世界」に向けた最終文書が全会一致で採択されて以降、核兵器の削減・廃絶に向けた一定の道筋が示された。同年9月、日本は9カ国との連携による「核軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)」を立ち上げ、核兵器保有国と非保有国とが現実的な議論を進めるために役割を果たし、核軍縮進展に向けて報告フォームの提案を行うなど、国を挙げて取り組みを進めている。

  5.  2012年7月より、連合は原水禁、核禁会議とともに、核兵器保有国に対する要請行動を実施しており、8月2日には米国大使館に対し、核兵器の削減・廃棄および核兵器の実験中止に向けた取り組みを要請した。このような状況のもと、新型核実験が実施されたことは極めて遺憾である。
     連合は、米国に対し、すべての核実験の即時中止を強く求めるとともに、「核兵器なき世界」の実現に向けて取り組みをさらに前進させることを強く要請する。


以上