事務局長談話

 
2012年09月19日
政府の「革新的エネルギー・環境戦略」に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  政府は、9月14日のエネルギー・環境会議で「革新的エネルギー・環境戦略」を決定した。その内容は、「原発に依存しない社会の一日も早い実現」をめざすとしたうえで、[1]40年運転制限制を厳格に適用する、[2]原子力規制委員会の安全確認を得たもののみ、再稼働とする、[3]原発の新設・増設は行わない、の3つの原則を適用するなかで、2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入するとしている。

  2.  連合は、原発に依存しない社会をめざしていくこと、および3つの原則については、連合のめざす方向性と概ね一致しているものと受け止める。「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」との考え方については、政府の決意として受け止めるが、一方で、政府は原発に依存しない社会に至る道筋を明らかにしていない。政府は、具体的なビジョンと方法、その際の雇用や経済への影響、透明かつ丁寧な情報開示と不断の検証・見直しを行う体制の整備など、早急に検討し国民に提起する必要がある。

  3.  原発に依存しない社会の実現には、原子力エネルギーに代わるエネルギー源の確保、再生可能エネルギーの積極推進、省エネの推進が不可欠である。今後政府において予定されるグリーン政策大綱の策定、電力システム改革、地球温暖化対策等の議論においては、「安全・安心」「エネルギー安全保障を含む安定供給」「コスト・経済性」「環境」の視点が重要であることに加え、国は適切な情報公開・情報提供を行い、国民の理解と納得を得る必要がある。

  4.  本日、政府は、「今後のエネルギー・環境政策については、『革新的エネルギー・環境戦略』を踏まえて、関係自治体や国際社会等と責任ある議論を行い、国民の理解を得つつ、柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行する」ことを閣議決定した。

  5.  連合は、福島第一原子力発電所事故を受け、自らのエネルギー政策の見直しを進めてきた。今後は、9月21日に決定予定の「連合の新たなエネルギー政策」に基づき取り組みを進めるとともに、政府に対しては、今回のエネルギー政策の見直しによって、国内産業の競争力低下や空洞化、国内雇用への悪影響を引き起こすことのないよう求めていく。


以上