事務局長談話

 
2012年07月25日
2012年度地域別最低賃金額改定の目安に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  7月24日、中央最低賃金審議会目安に関する小委員会(小委員長:今野浩一郎学習院大学経済学部教授)は、2012年度地域別最低賃金の引き上げ目安をとりまとめ、7月26日の第37回中央最低賃金審議会にその結果を報告することとした。目安額はAランク5円、B・C・Dランク各4円とし、生活保護水準とのかい離がある11都道府県は原則として2年以内に解消する、との目安が示された。
     これは厳しい経済環境の中で、連合が強く主張してきた「賃金の底上げを図る」「雇用戦略対話合意の達成に向けた前進」を図るという点、生活保護水準との逆転現象の速やかな解消を図る道筋をつけることができたという点で、評価できる内容である。

  2.  目安審議において労働者側は、「できる限り早期に全国最低800円を確保」という雇用戦略対話合意の目標を達成するための道筋を明確に示し、「誰もが生活できる水準への早期引上げ」につながる目安を示すべきだと強調した。これに対し使用者側は、雇用戦略対話合意の前提条件である「名目3%、実質2%を上回る経済成長」に対し、2011年度GDP成長率はマイナス2%であることや、経営状況の厳しさを繰り返し強調して、目安額の引き上げは慎重に行うべきと強く主張した。労働側委員は、700円にも未達の32地域(C・Dランク)の底上げを図ることが急務であるとし、最後まで目安の引上げを強く主張した結果、昨年を大幅に上回る目安を示し得たことは、大きな成果である。

  3.  一方、生活保護水準とのかい離の解消については、経済環境や雇用情勢、さらには賃金分布の関係等にも配慮し、かい離解消期間については地域の経済・企業・雇用動向等を踏まえ、地域の自主性を発揮した審議を行うこととなった。労働者側委員は単年度での解消を主張したが、一部の地域では幅を持った目安となった。このことは、地域における厳しい経済・雇用情勢を直視しつつも、早期の解消に道筋をつけ得たものと受け止める。
     しかしながら、生活保護水準をクリアすることはゴールではなくスタートであることを今後も訴え続け、地域における生計費や賃金水準を重視した水準へ最低賃金を引き上げるよう求めていく。


以上