事務局長談話

 
2011年12月28日
労働政策審議会部会報告「今後の高年齢者雇用対策について」の談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  本日、労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会(部会長:大橋勇雄中央大学大学院戦略経営研究科教授)は、報告「今後の高年齢者雇用対策について」をとりまとめた。2013年4月からの年金支給開始年齢の引き上げが目前に迫る中で、「報告」には、希望者全員の65歳までの雇用確保措置を義務付ける法整備と、高年齢者の多様な雇用・就業ニーズに応じた環境整備を求める内容が盛り込まれたことを高く評価する。

  2.  「報告」は、[1]希望者全員の雇用確保措置の障害となっていた、継続雇用制度の対象となる基準を労使協定で設定できる制度の廃止、[2]継続雇用制度における雇用確保先の対象の拡大、[3]雇用確保措置の未実施企業に対する企業名公表などの措置、[4]高年齢者に配慮した職場環境の整備に対する支援など、高年齢者雇用安定法(高齢法)の改正を中心に措置する内容となっている。また、同時期にとりまとめられた雇用保険部会報告(2011年12月20日)において、「原則として平成24年度までの措置とし、その後段階的に廃止すべき」とされていた雇用保険の高年齢雇用継続給付も当面の間、存置することが盛り込まれた。

  3.  連合は、部会での議論において、[1]65歳までの雇用確保措置として「定年年齢の引き上げ」「定年の定めの廃止」「継続雇用制度の導入」という3つの選択肢の存続、[2]継続雇用制度の対象となる基準を労使協定で設定できる制度の廃止、[3]高年齢雇用継続給付の堅持・拡充などを求めてきた。「報告」は、連合の主張を概ね反映したものとなっている。特に[2]は、雇用と年金の確実な接続に向け、希望者全員の65歳までの雇用確保が実現するものであり、「報告」に盛り込まれた意義は大きい。
     一方、企業が雇用確保措置を未実施の場合に私法上の効果(民事効)を付与することは見送られた。労働側は、法の実効性を担保して労働者の救済につなげるためにも民事効の必要性を主張してきたが、成案に至らなかったことは残念である。

  4.  今後、この「報告」に基づき、労働政策審議会職業安定分科会での法案要綱の審議を経て、次期通常国会に高齢法改正法案が提出される予定である。連合は、高齢法改正法案とともに、継続審議となっている労働者派遣法改正法案、同じく法案提出が予定されている有期労働契約を中心とする労働契約法改正法案の早期成立をめざして、国会審議への対応を進めていく。あわせて、2012春季生活闘争においては、65歳までの希望者全員の継続雇用とする労働協約の締結に向けた労使協議を行うよう、構成組織・単組の取り組みを促進する。


以上