事務局長談話

 
2011年06月03日
国家公務員制度改革関連法案等の閣議決定に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  政府は3日、国家公務員制度改革推進本部会議での決定を受けて、国家公務員制度改革関連四法案と国家公務員の給与を減額する国家公務員給与の臨時特例に関する法律案等を閣議決定した。
     連合は、連合結成以来、公務員労働者の労働基本権回復を最重要課題の一つとして政策要求に掲げ、国際労働運動と連携したILOへの提訴と累次の勧告を引き出し、国内外でその実現を目指して取り組んできた。本日閣議決定された自律的労使関係制度の措置内容は労働基本権回復に向けた可能性を開く歴史的な一歩であり、これまでの取り組みと政権交代の結果として評価する。

  2.  公務員制度改革関連法案は、[1]幹部人事の一元管理その他人事制度改革、[2]退職管理の一層の適正化、[3]自律的労使関係制度の措置、を主内容とするものである。積年の懸案となっている自律的労使関係制度については、非現業国家公務員への協約締結権の付与、人事院及び人事院勧告制度の廃止、公務員庁の設置などを規定している。また、地方公務員の労働基本権のあり方については国家公務員に準じて行うこととしており、消防職員の団結権のあり方について、所管する総務省は「付与することを基本的な方向としつつ、必要な検討を進める」との見解を表明した。

  3.  しかし、基本的な労働条件である賃金・勤務時間などに関して、法律事項と政令事項の振り分け(交渉事項の範囲)は「検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」(法案附則)と曖昧になっている上に、消防職員の団結権についても政府として付与するとの明確な意志が表明されていないこと、争議権についても「検討を行い必要な措置を講ずる」(法案附則)とされて引き続き制約下に置かれており、国際労働基準を満たした労使関係制度確立のためには取り組みを強力に継続しなければならない。
    公務員制度改革関連法案と同時に決定された国家公務員の給与を減額する国家公務員給与の臨時特例に関する法律案は、「人事院勧告制度の下では極めて異例であるが、自律的労使関係制度への移行を先取りする形で職員団体の理解をうる」との総理大臣見解のもとで、基本権付与の法案と特例法案の同時提出、同時成立との労使合意が前提とされている。

  4.  健全な労使関係には信義則が不可欠であり、政府・与党には労使の合意事項を誠実に履行する極めて重い責任がある。連合は、政府として早急に消防職員の団結権付与を明確にすることを求め、民主的公務員制度と労働基本権の確立のために引き続き全力で取り組みを進めていく。


以上