2025年08月27日
中東地域における国際人道法の趣旨にもとづく早期停戦を求める談話
1.人道危機が続くガザ地区・北部ガザ市周辺において深刻な「飢きん」が発生
国連は8月22日、人道危機が続くパレスチナのガザ地区・北部ガザ市とその周辺で食料不足がさらに深刻化し、最も深刻な「飢きん」が発生していると発表した。発表によれば、9月末までにガザ地区の中部や南部にも「飢きん」が拡大する可能性があり、来年6月までに5歳未満の子ども少なくとも13万2,000人が急性の栄養失調による死の危険にさらされる恐れがある。アントニオ・グテーレス国連事務総長は、イスラエルによるガザ境界封鎖を「人災」と強く非難した。
2.一般市民や子どもたちの犠牲が増え続けていくことに強い憤りを禁じ得ない
さらに、ガザ市でのイスラエル軍による標的型軍事攻撃により、医療従事者や救助隊員、取材中のジャーナリストらが死亡したとの報道もある。イスラエルはイスラム組織ハマスとの停戦協議の再開に向けて、近く代表団を派遣する見通しとの報道がある一方、イスラエル軍は9月中旬にも最大都市ガザ市の制圧に乗り出し、停戦協議でハマスから譲歩を引き出すために圧力を強める可能性も懸念される。現状のままでは人道状況のさらなる悪化は避けられず、何らの罪のない一般市民や子どもたちの犠牲が増え続けていくことに強い憤りを禁じ得ない。
3.連合はITUCとともに一刻も早い停戦を求める
国際労働組合総連合(ITUC)は、「一連の中東地域における紛争を受け、ガザとパレスチナに対する政治的無策は犯罪的過失である」とのリュック・トリアングル書記長名による公開書簡を公表し、「国際社会は今すぐ行動しなければならない」と強く訴えている。
連合は、引き続きITUCとともに行動し、国際人道法の趣旨にもとづく一刻も早い停戦と和平の実現を求める。
以 上