連合（日本労働組合総連合会）

１．真に国民生活の安定と、経済成長、雇用創出につながる予算配分とすべき
　3月22日、2022年度予算案が参議院本会議において与党などの賛成多数で可決・成立した。連合は、国民のくらしと雇用を守り、持続可能な社会を実現するための基盤となるセーフティーネットの確立や、デジタルやグリーンなど経済成長や雇用創出につながる施策、雇用保険財源の安定化に限りある財源を集中すべきとの観点から、政府案の見直しを求めてきたが、議論が尽くされなかったことは残念である。

２．国民のくらしと雇用を守るために速やかな対策の検討を
　昨年から続く原油をはじめとするエネルギー価格の上昇に加え、直近では経済活動の回復に伴う世界的な需要の増加や情勢不安で原材料価格が高騰し、食料品を中心に価格の上昇が見込まれている。コロナ禍で疲弊した家計や中小企業経営への影響を抑制し、国民のくらしと雇用を守るためにも、早期のトリガー条項発動に加え、必要な層に的を絞った対策を速やかに検討し手当を講ずるべきである。
　また、雇用保険における失業等給付の国庫負担割合について、2.5％の水準を継続することとしている。政府は雇用政策の担い手としての責任を果たしていくべきである。

３．連合は生活・雇用・経済の安心と安定のために全力で取り組む
　わが国は超少子高齢化・人口減少社会という構造課題を抱えている。持続可能な社会を将来世代に引き継ぐには、財政の健全化は喫緊の課題であり、税財政一体で課題解決をはかる必要がある。そのためにも、中長期的な財政運営の客観的評価と監視を行う独立財政機関の設置が求められる。
　連合は、後半国会における働く仲間の安全と安心に関わる重点法案への審議対応をはじめ、連合が求める政策の実現に引き続き全力で取り組んでいく。