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ホームの中のくらし・政策の中の社会保障の中の医療の中のここが変だよ、日本の医療の中の医療・医療保険制度の改革に向けての中の改正法案の国会審議レポート(第164国会)の中の「これでいいのか政府法案審議!」

「これでいいのか政府法案審議!」


このコーナーの目次


2006年5月1日

民主党4議員が、がん対策、小児科医の医師不足の問題について更に追求!

 4月28日(金)、衆議院厚生労働委員会が開催され、「医療制度改革関連法案」の審議が行なわれた。民主党からは4人の議員が質問に立った。また、委員会の冒頭、5月8日(月)に福島県、福岡県の両県で地方公聴会を開催することが決議された。連合は、構成組織及び退職者連合からの協力を得て、傍聴行動を行なった。概容は以下の通りである。

福岡資麿議員(自民)
 保険給付の内容・範囲の見直しの中で、2008年4月からは74歳までは一般も2割負担に引き上げるとしている。この負担増が高齢者の早期受診の阻害とならないか。核家族化等が進む中で、在宅医療の推進は本当に可能か。療養病床の見直しに当たって、病院と老健施設の併存は可能か。終末期医療については、国がガイドラインを示すべきではないか。
上田勇議員(公明)
 有床診療所の48時間規制の撤廃を評価。有床診療所の役割に対する期待は。歯科医から、患者に対して、明細付き領収書発行や、治療計画などの書面提出などが義務付けられたが、事務賦課が大きく、十分な診療が出来なくなるという指摘がある。実施状況を検証した上で柔軟な見直しが必要ではないか。医療費の将来試算については、状況の変化に応じて機能的に見直すべき。生活習慣病対策等、疾病予防施策は、今後、本当に実効性のある取り組みとなるのか。
糸川正晃議員(国民)
 医療連携の推進に向けた現状認識と改革の方向性は。へき地医療等への医師不足の解消はどこまで進められるのか。離島の医療のアクセスをどう確保するか。産科勤務医の集約化に係る具体的な取り組みは。医療の情報提供の充実はどのように進めるのか。
岡本充功議員(民主)
 民主党が提出した「がん対策基本法案」が審議されないことは極めて遺憾。がん情報ネットワークを構築し、全国どこでも標準治療が受けられ、専門的な人材を育成すべき。がん患者が納得して医療を受けられる緩和医療を確立すべき。がんの治療研究とその普及に関して、現在の政府予算は極めて脆弱。難治性のがん対策より、治療可能ながんを早く発見できるようにして、一人でも多くの患者を救うことが大切。がん発見に有効なヘリカルCTの健診での導入を直ちに図るべき。がん治療研究において、日本は十分な体制が確保されていない。「第3次対がん10ヵ年戦略」を進めようとしているが、第1次、第2次の総括、反省の上に立って取り組むべき。未承認薬の保険収載期間が長すぎる。抗がん剤等で、少なくとも海外でエビデンスがあるもの等については、思い切って戦略を変えるなどして短縮できるようにすべき。ワーキンググループを設置して承認の短縮化を検討できないか。
柚木道義議員(民主)
 小児科医のストレスが大変深刻な問題となっている。これを解消するためにも労働時間の短縮が必要。ほとんどの医師が労基法の基準をオーバーしている。医師を集約化するにしても、そもそも医師の数が足りない中で集約化できない。小児救急医療支援事業としての小児医療救急圏の設置は、これまで年間20ヶ所程度しか進んでいないが、今年度200ヶ所の目標が達成できるのか。いつになったら全医療圏で24時間、365日の対応が出来るのか。医師不足は都道府県まかせではなく、国が支援すべき。政府は、小児科医の全体数は足りているというが、現時点ではその根拠となる数字は無い。早急に根拠となる数字を出して欲しい。卒後研修で医師が大学の医局に戻らない。どのように対応するのか。医科大学と連携した地域における医師確保に対して、政府も大学の奨学金制度などに対して支援すべき。老人保健法改正に係る特定健康診査と後期高齢者の支援金の関係は。人工透析患者に対する負担引き上げは拡大しないか。
村井宗明議員(民主)
 保険医療機関における「小計の分かる領収書発行」が義務づけられ、「(レセプト並みに)詳しい領収書発行」は努力義務となった。患者の「知る権利」という視点から、「レセプト並みの領収書」と「小計の分かる領収書」のどちらが患者のためになるか。努力義務についてはまず国立病院から率先して実施すべきだ。がん対策に関する自治体の予算にも地域格差がある。自治体に任せきりでは国を挙げたがん対策にならない。民主党の「がん対策基本法」について今国会中に審議すべきだ。尊厳死に家族が同意する背景には、差額ベッド料など経済的負担が重いという面もあると思う。延命治療に関するガイドラインを取りまとめるより先に、まず経済的負担の実態把握と、緩和ケアの整備が行われるべきだ。診療報酬改定で特殊疾患療養病棟入院料等の見直しが行われ、経済的負担はさらに高まり家族が尊厳死を選択せざるを得ないことも出てくるのではないか。
仙谷由人議員(民主)
 参考人意見陳述では、与党推薦参考人の過半数が現状の医療に危機感を抱いていた。本当にこの法案のまま成立して良いのか、与党もしっかり質問すべきではないか。小児・産科医不足について、緊急に行うべき対策は何か。小児科・産科医療体制整備事業で補助する事業の内容には、広報啓発費、軽微な改修費、講習会費及び調査研究費などがかかれており、予算は36億円だけ。医療圏が約400あることを考えると全く不足している。時間外初期診療を集約した大阪・豊能広域こども急患センターは6,000万円/年の赤字でそれを府や参加している市町村が補填している状態。出産の保険適用、診療報酬の倍増、補正予算を組むなどしないと小児、周産期医療は崩壊し取り返しがつかなくなる。厚生労働省は、がん対策推進本部を昨年5月に設置し「がん対策推進アクションプラン2005」を策定したが、都道府県に対する拘束力がないのでは進まない。専門医などの養成にも若干の予算をつけただけであり、これで人材養成が進むとは思えない。臨床腫瘍内科と放射線腫瘍科を早急に整備する必要があり、大学にこの2講座を開設すべきだ。
阿部知子議員(社民)
 医療費の将来推計が団体によって異なり、これを数値目標に定めても何のために患者負担増、診療報酬マイナス改定を行うのか理解が得られない。審議は少なくとも皆が合意できる数値で行うべきだ。医療費負担はアルバイトやパート・派遣・契約労働者の増加で事業主負担はむしろ減っている。その分を患者の自己負担で支えており、三方一両損ではない。1人ひとりの市民が保険外の経費を含め医療費がどれくらいかかっているのか、総務省家計調査を利用して分析すべき。国保の加入者増は、アルバイトやパート・派遣・契約労働者で世帯主(親)がサラリーマンである場合などの擬制世帯が増えたことも要因。いま社会保障全体を大きく不安定にしているのは、若年の未加入者あるいは未納者であり実態把握が必要。国民皆保険制度は大事な財産であり、課題に応じた丁寧な対応をすべきだ。
川崎厚生労働大臣
 有床診療所の48時間規制は、実態に即して見直した。身近な「かかりつけ医」としての役割を期待したい。生活習慣病対策については、これまでの取り組みの反省も含めて、しっかりと進めていきたい。
 各医療機関が適切に役割を分担して連携を図ることが重要。全国的には医療機能の分化・連携は十分ではないので、がんや周産期など事業毎の機能分化・連携を進め、入院から在宅、終末期に至るまで切れ目のない医療計画を策定し、国民にわかりやすく示していきたい。
 与党としても、がん対策を全体的に進めていくことには合意がある。がんセンターを中心とし高度な医療の提供と情報の集約化を行ない、地域の拠点病院に広めていく。また、そこで人材を育成していくことも大切であり、(がんセンター等、高度専門医療センターを)独法化するという決断をした。がん治療の研究費は文科省も含めて予算の配分を進めている。ヘリカルCTの健診への活用については、専門家の意見を聞いて判断する。
 小児救急に携わる医師の深刻な労働実態を解消するためにも、集約化が必要。都道府県と連携をとりながら進めていく。小児救急医療支援事業は、これから取り組むので、100%目標達成を確約は出来ないが、まさに今般の医療制度改革を契機として、将来、全医療圏で必要な体制が確保されるよう取り組む。小児科医の必要数が具体的に出せるかは8月を目途に検討し、その結果は、今後の診療報酬改定等の議論の中で参考としたい。奨学金等、地域に残る医師を確保する方策を政府としても支えていく考え方には賛成。都道府県と大学が連携し、大学の目的として地域医療を支える医師を育てることを明文化させることも必要。しっかり進めたい。保険者の特定健診の実施状況に関する評価は、施行時期である2013年までに具体的な内容を定める。特定健診の評価にあたっては、医療費そのものの指標は用いない。受診率、指導の実施率、有病者予備軍の減少率を用いる。
 領収書について、患者の立場では詳しい診療内容が分かる方が良い。しかし医療提供者の立場では医療業務に支障をきたす恐れがある。最終的にはレセプト・オンライン化で解決できる。オンライン化で患者に診療内容を提供し、患者も内容を確認しながら医療が行われるべきだ。(レセプト並みに)詳しい領収書は現時点で努力義務だが、国立高度専門医療センター、国立病院機構はすでにレセプト同様の明細書を領収書とともに発行している。患者の求めがあれば出来る限り発行すべきであり、国がしっかり実施して民間病院、小さな診療所にも協力を求めていきたい。
 終末期医療に係る費用は、平成14年度(2002年度)で平均112万円/月。(延命)治療行為の停止については、文書による確認と、医師個人ではなく医療機関全体の生命倫理の問題として判断されるべき。これについて時間をかけずに結論を出し、国民の意見を聞いた上でガイドラインを取りまとめたい。家族の経済的負担が尊厳死の促進につながるとは思わない。また、緩和ケアの整備とは別の問題と考える。
 小児救急医療体制の確保については、小児救急電話相談事業への自治体の参加促進、24時間化、携帯電話での接続など改善を進めたい。予算による政策誘導よりは診療報酬で誘導する。
 国保の加入者増は高齢化が一番の要因。パート労働者等の実態についてはもう少し分析が必要であり勉強中だ。今年とは言えないものの国会審議に出せるよう詰めていきたい。
赤松厚生労働副大臣
 昨年8月から医師確保総合対策を進めている。都道府県が中心となって、大学や各医療機関と十分に話し合うことが重要。医療対策協議会の設置や、医療計画の見直し等、各種取り組みを強化しながら、実効性あるものとなるよう所要の措置を講じる。
 現時点では、人工透析患者の自己負担限度額2万円への引き上げは、一般所得者や低所得者に拡大することは考えていない。
 与党もがん対策について鋭意取りまとめ中であり、出来る限り早く今国会に提出され、民主党案とともに審議された上で成立することが望ましい。
水田保険局長
 高齢化に伴い医療費は増大するため、高齢者においても応分の負担はお願いしたい。現役並みに所得がある方は、現役と同じ負担をするべき。高額療養費制度等において、外来と入院で別に限度額を設定し、低所得者への対応も含めて、きめ細かく配慮しているので、高齢者の受診を阻害するものにはならない。
 明細付き領収書の発行や、治療方針の文書による説明等の義務化については、中医協に結果検証部会を設置し、実態を把握したい。厚生労働省が示した医療給付費の将来推計は、あくまでも目安。状況の変化に応じて機能的に検証する。
 薬価算定期間については、中医協の薬価算定組織においてその承認を得る必要があり、2〜3ヶ月は必要。
 保険外医療等については把握が困難であるが、差額ベッド料は報告を求めている。平成16年(2004年)7月時点では個室が平均6,900円/日、21万円/月、4人室まで含めた全体では平均5,300円/日、16万円/月。また、療報酬改定で特殊疾患療養病棟入院料等を見直したが、人工呼吸器を使用する患者は最も医療度を高く設定し、診療報酬上も高く、さらに出来高としているため、引き続き適切な医療が確保される。
松谷医政局長
 在宅医療推進の趣旨は、患者の生活の質を向上させる観点からも住み慣れた場所でということであり、自宅に限らず、それに準じた場所を提供していく。地域ごとに在宅医療に係る連携体制を構築し、医療計画に明記する。療養病床が円滑に老健施設等に転換できるよう経過措置を設けている。同一医療機関内における併設も一定の要件の基に可能。終末期医療の在り方については様々な議論があるが、望ましいものとなるよう環境整備を進めていきたい。
 離島対策としては、自衛隊や、消防隊との連携、ドクターヘリの活用等を行なっている。IT技術の活用による遠隔医療等の利用も促進したい。産科医療については、地域住民の理解も求めながら、集約化・重点化を早急に進めていきたい。情報提供については、医療機関から都道府県が情報を集約し提供する。治療計画の患者への説明については、医療機関の管理者義務とした。
 小児科・産科医師確保が困難な地域における当面の対応として、医療資源の集約化・重点化の推進について昨年12月に都道府県知事宛て通知を発信した。
中島健康局長
 生活習慣病に関する研究成果を政策に反映させていくことは重要と考える。
 ヘリカルCTは、広く普及しており、日常の診療で使用されていることは認識している。ヘリカルCTによるがん健診が本当に有効であるかについては検討中。ヘリカルCTを導入しないということではなく、健診に使用することも含めてその評価を検証中。
福井医薬食品局長
 抗がん剤の承認審査の迅速性は重要。安全性を十分に配慮する必要はあるが、他の薬に優先した審査や、海外の臨床試験データの活用、有用性が公知されているものは新たな治験を省略する等、迅速な対応が可能となるよう取り組んでいる。承認の期間短縮について患者団体や学会などからの要請があれば、よく検討の上、取り上げたい。
徳永文部科学省審議官
 卒後研修の問題については、大学の臨床研修に関するプログラムの満足度を向上させ、研修体制の充実を図りたい。大学の地域枠は入学のための仕組みであり、卒業後の勤務を規定するものではない。奨学金制度等で地域ごとに工夫を頂いている。
 臨床腫瘍などの講座を開設している大学は3年で8大学増えた。放射線療法は71大学で教育が行われている。大学が主体的に教育・研究を展開できるよう設置基準を改定した。
清水総務省大臣官房審議官
 がん対策関係費は平成10年度(1997年度)に一般財源化されたが、その後も検診は同水準で実施されており、地域の実情に応じて取り組まれている。その費用の算定については複雑で分かりにくいとの指摘があり簡素化に努めたい。
以上

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