賃金は労働の対価であり、労働者が生活を送る上でとても大切なものです。
そのため、賃金が振り込まれる口座には安全性と確実性が求められます。
連合は、賃金の確実な支払・保全のため、この間取り組んできましたが、
「資金移動業者の口座(いわゆる「〇〇ペイ」)への賃金振込」について、
事業者が破綻した場合の迅速で確実な返金のための仕組みなど、
労働者の賃金をまもるための仕組みが盛り込まれることになりました。

キャッシュレス決済口座<Pay口座>のポイント

労使協定を結んだ上で本人同意が必要です

課題
「〇〇ペイ」の利用を会社に強制される心配はないの?

「〇〇ペイ」はあくまで賃金振込口座の選択肢の一つです

会社は「〇〇ペイ」への賃金振込について十分な説明を行い、労働者の個別同意を得なければなりません

  1. 「〇〇ペイ」口座を賃金振込口座の選択肢に加える場合、事前に会社は過半数労働組合もしくは過半数代表者と労使協定を締結することが必要です
  2. その上で、会社は、銀行との違いや具体的な仕組みなど必要事項を説明し、労働者本人の同意を得なければなりません

万が一、事業者が破綻した場合でも、口座の全額が速やかに保証されます

課題
事業者が破綻した場合、すぐに返金されるの?

破綻から「4~6営業日以内」に全額払い出しが保証されます
(事業者が破綻した場合、保険会社等によって保証される仕組みが新設されます)

※仕組みは各社で異なります


「〇〇ペイ」口座と一緒に銀行口座を選択肢として示さなければなりません

課題
会社から、賃金振込は「〇〇ペイ」口座または現金のどちらかと言われたら?

「〇〇ペイ」口座だけでなく、銀行口座も選択肢として示す必要があります

  • 現金 or 銀行口座/証券口座 → OK
  • 現金 or 銀行口座/証券口座 or 「〇〇ペイ」口座 → OK
  • 現金 or 「〇〇ペイ」口座 → NG

現金化できる「〇〇ペイ」口座のみ、賃金振込口座として認められます

課題
「〇〇ペイ」のポイントや仮想通貨などで賃金は振り込まれる心配はないの?

1円単位で現金化できる口座のみが対象です

「銀行口座への払出し」、「ATM等での払出し」により、「月1回」までは手数料負担なしで受け取りできます


  • もし利用している「〇〇ペイ」口座で、不正利用があった場合(例えば、なりすましや盗んだ情報による不正取引など、利用者に過失がない場合)には、インターネット・バンキングと同じように全額が補償されるんだ。
  • 「〇〇ペイ」の口座残高は100万円が上限だよ。100万円を超える場合、超えた部分については当日中に銀行口座に振り込まれる仕組みになるよ。
  • 「〇〇ペイ」の有効期限は銀行の休眠口座と同じく、最後に利用があった時から10年になるよ

※利用者本人がペイ口座に連携した銀行口座に振り込まれます