- (1)国は、生活保護制度が、すべての人が健康で文化的な最低限度の生活を保障していることに鑑み、生活扶助などの水準について、引き続き消費水準等に着目した改定を行い、安易な引下げは行わない。
①実施機関の窓口に生活保護の申請書類一式を備え置くことを義務づける。
②受給者の権利擁護をはかるため、苦情や相談、不服申し立て(審査請求)を受付け、調査権と行政への勧告権を持つ「第三者機関」を設置する。
③資産の保有状況の調査について、署名捺印によって包括的に同意を強制する「123 号通知」とその関連通知については廃止する。
- (2)国は、生活保護世帯の捕捉率について調査方法を確立し、公表する。
- (3)国および地方自治体は、 生活保護の申請にあたって、申請権が損なわれることのないよう徹底する。また、扶養義務を強要する運用を改善し、将来的には民法の扶養義務の範囲も縮小する。
- (4)国および地方自治体は、医療扶助の適正化を進めるとともに、不正請求を行った指定医療機関の取消を行う。
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①高額薬剤における不適正事案への対応については、レセプト電子請求を普及し、レセプト点検のさらなる強化や重複投薬の是正に取り組むほか、指定医療機関制度の見直しによる不正請求を行った医療機関の排除を徹底的に行う。
②生活保護受給者に先発医薬品と後発医薬品について差額分の自己負担を求めることは、医療における患者の選択の幅が狭められることになりかねないため、慎重に検討する。
③医療扶助受給者による頻回受診が行われている医療機関に対する指導を徹底する。
④医療扶助による医療を受診した場合であっても、医療機関に対して診療明細書の発行を義務化する。
⑤医療扶助におけるオンライン資格確認等システムの導入にあたっては、被保護者の受療機会を確実に保障する。
- (5)国および地方自治体は、生活保護を受けずに自立的な生活に早期に移行できるよう、集中的な就労・自立支援方針を早期に策定する。様々な要因で就労できていない被保護者が就労できるよう、就労意欲の回復を含めたきめ細かな取り組みを促進する。また、被保護者が積極的に就労することで自立的な生活への移行を促進するため、生活扶助の勤労控除を拡大し、「脱却インセンティブ」を強化する。
- (6)国および地方自治体は、新たな生活困窮者支援など業務拡大等を踏まえ、福祉事務所の地方財政措置を大幅に充実するとともに、福祉事務所設置自治体においては、ケースワーカー標準配置数にもとづいた人員の配置、専門職などの人材の確保と育成を強化する。
- (7)国および地方自治体は、刑期を終えた人への支援に向けて、社会的な居場所づくり、住まいの確保、就労促進の支援に向けた取り組みを進める。
- (8)国は、総合支援資金貸付については連帯保証人等の貸付要件を緩和し、雇用保険の基本手当等の給付対象者に対する緊急小口資金については住所等の貸付要件を緩和する。併せて、生活資金貸付制度の周知を徹底する。