横断的な項目|男女平等政策

2-27-4.すべての子どもの豊かな育ちと男女が協力しながら仕事と子育てを両立することができる社 会の実現に向け、子ども・子育てを社会全体で支える第一歩としての「子ども・子育て関連 3法」の着実な施行に向けた取り組みを進める。(「子ども・子育て支援政策」より再掲)

  1. (1)子どもの権利条約に則り、子どもの最善の利益を優先しつつ、保護者が安心して生み育てられる条件整備や、子どもが健やかに育つための環境整備をはかる。なお、結婚や出産は当事者の選択であり、国や行政は介入すべきではない。
  2. (2)待機児童を早期に解消し、安心して子どもを生み、仕事と子育ての両立ができることで、誰もが能力を発揮できるよう、「子ども・子育て関連3法」の着実な施行のための支援を強化する。

    ①地方自治体は、潜在的なニーズも含め保護者の意向や状況を把握し、全国の待機児童の実態を明らかにする。また、地方版「子ども・子育て会議」において、各地方自治体事業計画の検証を行い、実効ある子ども・子育て支援がすべての地域で実施されるよう、対策を強化する。

    ②国は、待機児童解消のため、市町村を強力に支援するとともに、子ども・子育て支援新制度に保育サービスの利用者などの意見が確実に反映されるよう、「子ども・子育て会議」の機能を着実に発揮させる。

  3. (3)国および地方自治体は、既存の保育所および幼稚園の幼保連携型認定こども園への移行を促進するとともに、子ども・子育て支援新制度の質的な改善と量的な拡充をはかる。

    ①子どもの安全と育ちの保障を重視し、幼保連携型認定こども園の設置基準・職員配置基準を改善するとともに、基準を満たすための財政支援を行う。同様に、幼稚園・保育所についても改善する。

    ②保護者の様々な就労状況や経済状況にかかわらず、すべての小学校就学前の子どもに対するより良い幼児教育・保育環境を確保するため、インセンティブを設け、さらなる移行を促進する。

    ③市町村の保育に関わる責任を明確にし、あっせん、利用調整、要請の権限について、その実効性を確保する。また、利用者と教育・保育施設等との契約における施設の応諾義務を徹底する。なお、公立の教育・保育施設については、地域のニーズに応じて行政機関としての責務と役割も担うこととする。

    ④教育標準時間認定子ども(1号認定)に対して、定員を上回った場合の入所選考については、他の認定こども園と同様に、市町村のあっせん、利用調整、要請の対象とする。

    ⑤インクルーシブの理念を重視し、障がい児など、特別な支援が必要な子どもについて、市町村によるあっせん、要請などの利用支援を積極的に行う。同時に、受入れ側の人員配置、体制などを十分に確保する。

    ⑥保育所の認可について、「欠格事由に該当する場合や供給過剰による需給調整が必要な場合を除き、認可するものとする」との考え方どおり機動的に実行するとともに、都道府県と市町村との間で十分な連携がはかられるよう周知する。

    ⑦市町村が定める利用者負担額以外の上乗せ徴収・実費徴収については、上限を設定するとともに、低所得者対策として利用者負担の軽減などを実施する。

    ⑧小児医療などの充実をはかる。

    a)地域における小児医療・救急体制を確実なものとするため、財政支援の拡充等の対策を早急に講ずる。

  4. (4)国および地方自治体等は、事業所内保育、家庭的保育や小規模保育のさらなる整備・充実をはかる。

    ①事業所内保育施設について、さらなる整備・充実を進める。また、労使の主体的な判断のもと、積極的に子ども・子育て支援新制度の地域型保育の運営基準を満たし、地域の子どもを受け入れる体制をつくるとともに、適切なワーク・ライフ・バランスが確保できるよう努める。

    ②家庭的保育や小規模保育については、子どもの安全などの質を確保した上で、さらなる整備・充実をすすめる。特に都市部での家庭的保育や小規模保育の推進にあたっては、内部設備等だけでなく、子どもの最善の利益のため、周辺環境も考慮する。整備する際は、保育が適正かつ確実に行われるよう、認可保育施設を連携施設として確保する。

    ③過疎地の幼児教育・保育について、小規模保育の充実や、認可施設への移行に向けた認可外施設の改善を促すなど、安定的にサービス提供できるよう施策を拡充する。

  5. (5)国および都道府県等は、放課後児童クラブなどの地域子ども・子育て支援事業のさらなる充実をはかる。

    ①放課後児童クラブにおける待機児童を解消し、子どもを取り巻く環境を向上させるため、次の措置を講ずる。

    a)市町村の実施責任を明確にし、小学校区内に最低1つ以上の設置をはかるよう早急に整備する。設置にあたっては、児童福祉法において「参酌すべき基準」とされている従事する者の資格、職員数については早急に「従うべき基準」へ改める。また、児童の集団の規模、設備、開所日数、開所時間などについても、その改善をはかるとともに「従うべき基準」へ改める。

    b)放課後児童クラブにおいて、基準を満たすよう、施設の改善や職員の資格取得に向けた支援を行うとともに、適切なワーク・ライフ・バランスが確保できるよう努める。

    c)保育時間の延長や入所要件の弾力化をはかるなど、地域のニーズと実情に応じて多様なサービスの提供を推進する。併せて、障がい児の受入れが可能な体制を整備する。

    d)運営にあたって小学校との連携・協力体制を構築する。

    e)「放課後子ども総合プラン」を推進するにあたっては、放課後児童クラブと放課後子供教室の連携を強化するとともに実施水準を確保する。また、児童館との連携を進める。

  6. (6)国および地方自治体は、子どもの最善の利益を確保する観点から認可外施設への取り組みを強化する。

    ①認可外保育施設について、財政支援を行うことで認可施設への移行をはかり、保育環境を改善・向上させる。

    ②国は、自治体が全ての認可外保育施設への立入調査を実施するよう財政支援を強化する。

    ③企業主導型保育については、子どもの育ちと安全を保障するため、認定・指導・監査などに市町村による関与を行う。認可施設への移行を強力に進め質を確保する。また、企業主導型保育事業における地域貢献の理念を徹底する。

  7. (7)社会全体で子ども・子育てを支えるために、地域資源の活用をはかる。

    ①国および地方自治体は、地域の子育て支援機能回復の観点から、児童館の運営・活動を拡充する。また、開設時間の延長、日曜開設等への支援を強化する。

    ②市町村は、NPOなど地域の様々な資源とともに子育て支援ネットワークを構築するとともに、保育施設などにその中核的な拠点としての役割を担わせる。

    ③国は、ベビーシッターについては、届出の義務付けだけでなく、認可制の導入などにより子どもの安全を確保するとともに、将来的には子ども・子育て支援新制度の枠内での実施によって子どもの最善の利益をはかることを検討する。

    ④国および地方自治体は、子ども食堂が子どもや子育ての地域の中での居場所となるよう、地域と連携できるよう支援する。運営にあたっては、地域の誰もが利用できるよう配慮する。

  8. (8)国は、待機児童対策について、実施状況の把握、見直し等に労働者の意見を反映する。また、いわゆる潜在的待機児童を生じさせないよう、待機児童の定義と「新子育て安心プラン」を見直す。
  9. (9)国および地方自治体は、「子ども・若者育成支援推進大綱」に基づき、すべての子ども・若者の健全な育成と社会へのひとり立ちを支援するために社会環境の整備と必要な財政支援を行う。また、困難を有する子ども・若者とその家族の支援にあたっては、福祉と教育の連携などライフサイクルを通した切れ目のない支援を行う。
  10. (10)国および地方自治体は、待機児童の速やかな解消と質の高い保育等のサービスの提供のために、幼稚園教諭・保育士・放課後児童支援員等の人材確保対策を強力に進める。

    ①待機児童の早期解消のため、質の高い保育所等の整備とともに幼稚園教諭・保育士等へ抜本的な処遇改善を行い、幼児教育・保育の質の向上および人材の定着と確保、ディーセントワークを実現する。

    ②幼稚園教諭・保育士等が職場で長く働き続けられるようにするために、研修やキャリアアップ制度を確実に利用できるよう支援する。

    ③潜在保育士が円滑に保育職場に復職できるよう、その支援体制を構築する。

    ④職員の資格について、幼稚園教諭の免許または保育士資格のいずれか一方しか有していない場合は、両資格取得を可能とする人員体制、財政支援を確保する。なお、保育教諭の政治的行為の制限等の処遇について、労働組合や関係機関と十分に協議する。

    ⑤放課後児童クラブの質を確保するため、放課後児童支援員の数は支援の単位ごとに2人以上を堅持する。また、放課後児童支援員の処遇改善と研修体制の強化のため人員体制、財政支援を確保する。併せて、保育時間の延長や職員体制の強化のため、放課後児童支援員の常勤化を進める。

    ⑥保育従事者の負担軽減や防犯、事故の予防など安全性の向上のため、保育サービスにおけるICTの活用に向け、研究開発をすすめる。

  11. (11)国は、子どもの貧困対策への支援を拡充し、子どもの貧困の解消をはかる。

    ①子どもの貧困に関する全国的な実態調査を速やかに実施する。

    ②子どもの貧困対策を充実するために経済的支援、就労支援とともに、食事支援、生活支援、学習支援などを包括的に行う。

    ③ひとり親家庭の課題を把握・整理し、適切な支援メニューにつなげるため、母子・父子自立支援員を中心としたアウトリーチ(訪問支援)型の相談支援体制をより一層整え、相談支援窓口の整備のために必要となるさらなる支援を行う。

    ④地域における、ひとり親家庭への支援メニューや支援施策のさらなる周知、広報対策、利用を促進する。

  12. (12)国は、消費税率の引上げによる財源(0.7兆円)を含めて1兆円超程度の財源を確実に確保する。併せて、地方一般財源も確保し、子ども・子育て支援に関する公的社会支出についてOECD加盟国の平均並みの水準をめざす。
  13. (13)国は、保護者の様々な就労状況や経済状況にかかわらず、子どもがより良い環境で育つことができるよう、無償化の対象施設となった認可外保育施設の質の改善に取り組み、認可化移行計画を進める。また、すべての小学校就学前の子どもの利用料の無償化に向け財源確保に努める。
  14. (14)国は、出産、子育てにかかる経済的負担を軽減するため、次の措置を講ずる。

    ①子育て支援と、安全・安心な出産のため、出産にかかる費用については、正常分娩も含めて健康保険の適用(現物給付)とし、窓口自己負担が増加することのないよう、公費から別途負担軽減措置を講じ、現行の出産育児一時金は廃止する。具体的な診療報酬の設定などに向けて、医療機関から保険者や患者への分娩費用含む提供内容と費用内訳が分かる明細書の無料発行を義務づけるなど、正常分娩と異常分娩それぞれの実態や費用内訳を把握・検証するとともに、産科医療の標準化と質の向上を進める。(「医療政策」より再掲

    ②特定不妊治療費助成事業の助成額や回数をさらに拡大する。また、特定不妊治療(体外受精および顕微鏡受精)以外の不妊治療に対しても、助成制度を設ける。

    ③不妊治療の公費助成の拡大にあたり、不妊治療実績、費用、専門医の数、年間の治療件数などの情報開示制度を構築する。

    ④不妊治療については、当事者の意思を尊重することを前提に、患者の安全性の確保と医療の標準化を重視し、保険適用による影響の検証調査を踏まえ、可能な限り広く治療法の選択が可能となるよう見直しを行う。また、医療アクセスへの公平性の確保を重視し、保険収載を前提としない「混合診療」の導入につながらない仕組みとする。(「医療政策」より再掲

    ⑤18歳までの子どもがいる世帯に対し、公的賃貸住宅の優先入居を行う。また、子育て世帯など住宅セーフティネット法の住宅確保要配慮者が入居しやすくなるよう、民間の優良賃貸住宅に対する支援を強化する。

    ⑥児童手当について、次の措置を講ずる。

    a)義務教育終了までの子どもを養育する保護者に対し、特例給付も含め所得制限や世帯合算なしで支給する。なお、所得再分配については、税制などにおいて対応する。

    b)年少扶養控除の廃止等により、児童手当受給時に比して実質手取額が減少する世帯が生じない額(3歳未満児1人あたり月額20,000円程度、3歳以上中学修了までの子ども1人あたり月額15,000円程度)を最低限支給する。

  15. (15)国は、児童扶養手当などをはじめとしたひとり親世帯への支援策をさらに拡充し、子育て・生活支援や職業訓練等の自立支援策を個々の世帯の態様を踏まえ、総合的かつ強力に取り組む。また、児童扶養手当制度における一部支給停止(減額)措置は廃止するとともに、安定的な生活設計のため毎月支給とする。
  16. (16)国および地方自治体は、すべての未就学児が必要な医療および健康診査が受けられるよう、低所得者への負担軽減を行う。

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