- (1)国・地方自治体は、人口減少や少子化を見据えた教育環境を整備する。
①学校が地域コミュニティの拠点や災害時の避難所となっているため、学校統廃合を行う際には、保護者や地域住民の意見・要望を聞いた上で慎重に検討する。やむを得ず学校統廃合を行う場合には、スクールバスを必置とし、遠方から学校に通う子どもの負担を軽減し安全を確保する。
②ICT人材の育成に向けてプログラミング教育等を進める際には、地域間格差が生じないよう、教育条件を整備する。
③現実の課題解決に取り組む「リビング・ラボ」や「プロジェクト型学習」を活用し、地域社会における課題解決に向けた学びを拡充する。
④全国学力・学習状況調査の結果公表が、学校や児童・生徒の競争や序列化につながらないよう取り扱う。子どもや保護者、教職員などの意見を踏まえ必要な見直しを行う。
⑤大学等の受験機会など、高大接続における地域間格差に配慮する。
- (2)地方自治体は、地域に開かれたコミュニティ・スクールの設置を推進し、地域・学校・保護者がつながることで、地域の大人が子どもを見守る体制を構築する。
①地域住民・教職員・保護者の代表などが学校運営や協力のあり方に関する協議する、コミュニティ・スクールや学校評議員会の設置を推進する。
②「地域学校協働本部」を設置し、地域・学校・保護者がつながることで、子どもの成長を支える体制を構築する。
③子どもが地域で希望するスポーツ・文化活動に参加できるよう、総合型地域スポーツクラブや文化クラブ等の設置を進める。
④体験活動や保護者とのふれあいなどを重視した「子どもの休暇制度(仮称)」を創設し、地域・学校・家庭の教育機能が発揮できる環境整備を進める。
⑤放課後に子どもが安全に過ごせる放課後子ども教室など、保護者の勤務時間を考慮した、子どもの居場所づくりを強化する。
⑥通学路の安全対策を進めるとともに、登下校時の安全確保に向けた施策を推進する。
⑦一部の原動機付自転車の規制緩和により移動手段が多様化する中、子どもが被害者、加害者とならぬよう、地域と学校が連携し、交通ルールの遵守、運転マナーの励行、自らの命を守るためのヘルメット着用の重要性など、交通教育の充実をはかる。
- (3)保護者が地域で安心して子育て・家庭教育を実践するための環境整備を推進する。
①長時間労働の是正や単身赴任の削減・縮小を進める。また、授業参観や就学説明会、地域の教育活動に保護者が参加する場合の「子育て・教育休暇(仮称)」を制度化する。
②保護者のワーク・ライフ・バランスの実現につながる職場風土・制度面の環境整備を推進する。
- (4)子どもの最善の利益の実現に向けた施策を推進する。
①子どもの権利条約およびこども基本法で定めた基本理念にもとづき、こども家庭庁・文部科学省をはじめとする子ども施策の関係府省庁が密に連携する。あわせて、子どもの権利擁護のための第三者機関を設ける。
②子ども等に関する施策の検討における子どもの意見の反映および実施状況の検証について具体的な方法を早期に検討する。
③デジタル化された学習履歴(スタディ・ログ)などの個人情報の取り扱いについては、慎重に検討を進める。また、学校健康診断結果の電子化に際しては、その活用を学校保健に限定する。
6.民主主義の基盤強化と国民の権利保障|教育政策