6.民主主義の基盤強化と国民の権利保障|教育政策

2-25-2.多様な価値観や文化の違いを認め合える社会をめざし、すべての子どもを包摂する教育を推進する。

  1. (1)国・地方自治体は、子どもの権利を保障し成長を支援する「子ども(児童)の権利条約」および「こども基本法」で定めた基本理念の周知徹底をはかり、価値観の多様性を認め、いじめの根本的な解決につながる体制、子どもが相談しやすい体制をつくる。また、不登校や中途退学、虐待を受けた子どもの学ぶ権利を保障する。

    ①多様な子どもに対応するため、すべての学校に養護教諭や栄養教諭を配置する。あわせて、養護教諭の複数配置の拡充のため義務標準法および高校標準法を見直す。

    ②不登校やいじめ、虐待、貧困などに対し、速やかかつ適切に対応するため、生徒指導担当教員の配置や、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーをすべての学校に常勤配置など、教職員の配置を拡大する。

    ③フリースクールや中学校夜間学級での学びを支援するなど、すべての子どもが学ぶための環境を整備する。また、教育費負担の軽減を含め、家庭に対する経済的な支援を行う。

    ④地方自治体は、公立の中学校夜間学級について、教育機会確保法等にもとづき、少なくとも各県・指定都市に1校は設置されるよう取り組みを促進する。あわせて、ボランティアで運営している自主夜間中学のうち希望する中学について、地域の実情に応じて一定の要件のもとで、正規の中学校夜間学級の分校等の位置づけで認証できる仕組みを創設する。

  2. (2)国・地方自治体は、障がいのある子どもや、異なる文化・言語を背景とした子どもなどが、普通学級に在籍して教育を受けられるインクルーシブ教育を推進する。

    ①障がいのある子ども・保護者と十分に話し合い、必要な合理的配慮を行う。

    a)子どもの障がいの程度や特性に応じたきめ細かい対応を行うため、就学前教育から中等教育まで、普通学級を含めた教職員の増員や予算の拡充、十分な研修機会を提供するなどの条件整備を行う。

    b)就学先の決定は、障がいの程度、教育的ニーズなどを踏まえ総合的に検討した上で、子ども・保護者の選択権を最大限尊重し、教育委員会・学校と合意形成をはかる。

    c)意思表示に課題がある子どもに対するICT教育の充実など、自立した生活につながる内容を組み込む。

    d)普通学級に在籍しながら通級指導教室で学ぶ子どものために、担当教員の増員と専門性の向上など環境整備を進める。

    ②異なる文化・言語を背景にした子どもの教育環境を整備する。また、生命・人権・平等の尊重を土台に、社会的な資質・能力・態度を育む教育を進める。

    a)教員の指導体制および指導力の充実による、留学生および外国人児童・生徒の受け入れ体制の強化、また、帰国児童・生徒の入学・編入などの条件を整備・拡充する。

    b)外国人児童・生徒の教育の権利と機会を確保するため、就学に関する情報を、より多くの言語(多言語)、および、いわゆる「やさしい日本語」で伝えるとともに、日本語教育および母語・母文化教育の支援、外国人学校への運営補助を行う。

    c)諸外国語教育、とりわけ英語教育の充実とともに、諸外国の文化などを認識しあい共生できるよう、話し合いや交流の場を設定する。また、近隣諸国との相互理解を進めるため、対立する意見も含め、現代・近代史にも時間をかけた歴史教育を進める。

    d)人種、民族、宗教、肌の色、性別、年齢、疾病、障害、門地、性的指向・性自認等による人権侵害を解消し、人権意識を高めるための教育を行う。

    e)ジェンダー平等教育のための基本方針を策定し、教職員や社会教育主事などに対する研修を行う。また、教科書の見直しや教材開発、性別で分けない名簿を進めるとともに、スクール・セクシュアル・ハラスメント防止に努める。

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