- (1)国・地方自治体は、不当な取引や表示などに関する消費者への情報提供・注意喚起、被害の回復・救済および苦情処理、事業者に対する監視・指導強化、悪質な行為に対する罰則の強化などをはかり悪質商法から消費者を保護する。
①社会問題化している各種特殊詐欺(振り込め詐欺など)、個人間取引による消費者同士のトラブル、「暮らしのレスキューサービス」の過大な請求事例、災害に便乗した火災保険金の請求代行に関する悪質商法などについて、消費者に対する情報提供・注意喚起を強化し、被害の未然防止をはかる。
②新手の悪質商法については、手口や形態を迅速に把握し、省庁間で情報の共有化を進めて適切な措置をはかるとともに、消費者に対する情報提供・注意喚起を行う。
③適格消費者団体による消費者団体訴訟制度の適切な運用により、消費者被害の未然防止・拡大防止をはかるとともに、集団的消費者被害回復にかかる訴訟制度を通じて、被害者救済のための環境整備をはかる。
④裁判外紛争処理手続(ADR)の機能強化を通じて、消費者の苦情を適切かつ迅速に処理する。
- (2)国は、事業者内部の労働者からの通報が阻害されないよう、「公益通報者保護制度」について政府のガイドラインの活用や労使協議の促進などを通じて、制度の周知と普及、および適切な運用を徹底させる。また、通報者に不利益取扱い(報復)を行った企業に対する行政措置や刑事罰の導入、通報を理由とすることの立証責任の事業者側への転換など、通報者の保護・救済の強化につながる法改正を行う。(「産業政策」4.より再掲)
- (3)国は、「個人情報保護法」の円滑な運用をはかり、個人情報の適切な取り扱いの推進をはかるとともに、個人情報漏洩事故の未然防止のために事業者等に対する啓発・支援を推進する。
- (4)国・地方自治体は、消費者被害に遭いやすい高齢者や子ども、障がい者などに配慮しつつ、被害の未然防止・拡大防止をはかるとともに相談体制を強化する。
- (5)国・地方自治体は、若年者から高齢者まであらゆる世代に対して、社会保障、金融経済、生活設計、財やサービスの価値に対する正しい理解、食品ロスの削減、食の安全の推進、事業者との適切なコミュニケーションのとり方、消費者志向経営のあり方、労働者問題を含む持続可能なエシカル消費などに関する消費者教育を実施する。また、大規模災害やウイルス感染拡大時は、判断力の低下など一時的に消費者のぜい弱性が高まるため、契約や購買時などに冷静な消費行動を促すよう情報提供を行う。
①消費者被害・トラブルに関する相談ダイヤル「消費者ホットライン188」の認知率を向上させるために、広報活動を強化する。
②改正民法の施行により新たに成年となった18歳・19歳はもとより、若年者の知識や経験の不足に乗じた悪徳商法による消費者被害を防止するため、悪意ある事業者に対する規制強化や違法行為への罰則強化をはかる。また、被害の未然防止のため、学校への出前講座などにより、消費者教育を強化する。
③「消費者教育推進法」にもとづき、行政、教育機関、民間企業、労働組合など多様な主体の参画により、消費者教育に関する方針や計画を策定し実施する。
④消費者教育の担い手となる専門人材を確保・養成する。