- (1)生活者の利便性、生活の質の向上に向け、教育・医療・介護など様々な分野において、AI、IoT、ICTなどデジタル技術の利活用を促進する。
①GIGAスクール構想など教育のICT化に関わる情報アクセス環境について、社会インフラとして整備する。また、高校生についてもGIGAスクール構想の「1人1台端末」の対象として、早期に配備するとともに、ソフトウエア費、保守・機器更新費などを予算化する。
②新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン医療(診断など)の時限的・特例的な取り扱いの実施状況を検証したうえで、医療安全の確保を前提とするオンライン医療(診断など)など、医療分野におけるICTの活用を推進するための法令などを整備するとともに、医療機関による設備導入を支援する。
③医療安全の確保を前提とする遠隔医療(診断など)、用語・コードの標準化、電子カルテの普及促進など医療分野におけるICTを活用するための法令などを整備する。
④ロボット・センサーをはじめとした新技術やAI・ICTの活用促進により、介護サービスの質の向上や介護現場における業務負担の軽減などにつなげるため、介護現場のニーズに即した研究開発の強化や設備投資にかかる費用の助成制度の拡充などを行う。
⑤デジタル技術の利活用における安心・安全の確保に向け、消費者被害の防止や消費者の自立、および社会における多様な価値観を理解する観点から、すべての世代がICTモラル・リテラシー教育を受けられる機会を整備する。
⑥障がいや家庭での育児・介護などの要因で就労が困難な人をテレワークの普及・促進で支援する。テレワークの普及・促進にあたっては、適切な労務管理が行われるよう「在宅勤務ガイドライン」の周知・徹底や労働者保護ルールの明確化などをはかる。
⑦今後のまちづくりやインフラの整備・維持にあたっては、デジタル技術を活用し、生活者の利便性や経済効率、エネルギー効率が高い、安心でくらしやすい社会の構築を推進する。
⑧スマートグリッドやHEMS/BEMSの開発・導入を支援するなど温室効果ガス削減に向けた取り組みを推進する。
- (2)災害発生時に情報が迅速かつ確実・正確に伝達されるよう人的体制も含めた整備を行う。
①Lアラート(注2)の普及・拡充とともに、情報発信と伝達の手段の多様化を推進する。また、平時におけるLアラートなどを活用した総合的防災演習の充実をはかる。
②J-Alert(注3)や防災行政無線などを通じた警報などが確実に伝わるよう設置場所や人的体制なども含めた整備を行う。
③防災行政無線および消防救急無線の早期かつ円滑なデジタル方式への移行を進めるとともに、妨害電波への対策を強化する。
④ソーシャルメディアなども含めた多様な情報通信手段の利用を周知・徹底するとともに、障がい者や外国人などに対しても確実に情報が伝わるよう施策を講じる。
⑤官民が保有するG空間情報(注4)を活用した「総合防災情報システム」の整備・運用を早急に進めるとともに、都道府県などにおける当該システム導入促進に向けた必要な財政や人的支援を積極的に行う。
⑥災害発生時においても住民サービスや医療が提供されるよう情報資産を保護する取り組みを推進する。また、事業者に対してもバックアップ体制の構築などを指導する。
⑦国や関連機関が保有する防災関連データを統合し、ビッグデータ解析やAIなどによる災害予測や、災害対応に活用する防災情報サービスプラットフォームを早期に開発する。
- (3)大規模災害発生後における情報通信手段の確保や情報提供のあり方など、情報の発信や収集に関わる総合的な取り組みを推進する。
①大規模災害時における臨時災害放送局(ミニFM放送局など)の設置・開設にかかる行政手続きの迅速化・簡素化を制度化する。
②災害時における非常用移動基地局、非常用電源設備の移送、燃料の確保など、情報通信事業者が確実に事業を遂行できるよう必要な支援や対策を行う。
③停電時においても情報通信手段が確保されるよう非常用蓄電池の普及・開発に対する支援や非常用発電機の燃料備蓄などの取り組みを進める。
④公共施設や避難所などに衛星携帯電話などの非常用通信手段を配備する。
⑤被災地で必要となる情報の発信について一元的な管理を行うとともに、被災者からの行政などに関する問い合わせについてもワンストップでの対応が可能となるよう取り組みを推進する。また、地域ごとにきめ細やかな情報提供が行われるよう、通信と放送の融合などICTの活用や情報通信事業者をはじめとする民間事業者との連携を強化する。
⑥昨今の大規模災害の発生状況を踏まえ、災害に強い次世代ネットワークを構築する観点から、主要情報通信設備の分散化や伝送路の冗長化(障害時の代替用の設備の用意など)、AI・IoT・ビッグデータの活用による輻輳等の回避など、情報通信事業者と連携し対応を強化する。
- (注2)Lアラート ~地方自治体、ライフライン関連事業者など公的な情報を発信する「情報発信者」と、放送事業者、新聞社、通信事業者などその情報を住民に伝える「情報伝達者」とが、住民に必要な安心・安全に関わる公的情報などを迅速かつ正確に伝えることを目的に利用する情報基盤。住民は、全国の情報発信者が発信した情報をテレビ、ラジオ、携帯電話、ポータルサイトなどの様々なメディアを通じて入手することができる。
- (注3)J-Alert ~弾道ミサイル情報、津波情報、緊急地震速報など、対処に時間的余裕のない事態が発生した際に、国から住民に緊急情報を瞬時に伝達するシステム。
- (注4)G空間情報 ~位置や場所に関連づけられている情報。官民が保有するG空間関連データを組み合わせて利活用することで、災害時の効率的な情報収集および伝達ならびに救助・援助が可能になる。