3.安心できる社会保障制度の確立(子ども・子育て支援政策)

子ども・子育て支援政策<背景と考え方>

  1. (1)「子ども・子育て関連3法」に基づき子ども・子育て支援新制度の施行5年後の見直しに係る対応方針がとりまとめられたが、財源確保や認可外保育施設等における保育の質に課題が残ったままである。いわゆる潜在的待機児童も含め、待機児童の解消も依然として課題である。政府は「新子育て安心プラン」を公表し、2024年度末までに約14万人分の受け皿を整備するとしており、実態を把握しながら、放課後児童クラブを含め確実に待機児童の解消を進めていくことが求められる。
  2. (2)児童虐待の相談対応件数は年々増加している。児童虐待の発生予防に向け、子どもの見守り体制の強化や保護者支援の充実が求められている。
  3. (3)「新しい社会的養育ビジョン」では、家庭養育優先の理念や特別養子縁組による永続的解決、里親養育の推進などの目標が定められ、子どもの権利保障のために最大限のスピードをもって実現するとしているが、達成には至っていない。目標達成に向けた着実な取り組みが求められる。
  4. (4)日本の「子どもの貧困率」はOECD加盟国のなかで高く、特に、子どもがいる現役世帯のうち大人が一人の世帯の相対的貧困率は極めて高い。貧困の連鎖を断ち切ることなど、子どもの貧困解消に向けた政府による積極的な取り組みが求められている。また、家計の安定のために、児童扶養手当の毎月支給の実現が求められる。
  5. (5)子ども・子育て支援の拡充が、女性労働力率の高まりによる労働生産性の向上と着実な経済成長、子どもの貧困の抑止につながることを社会全体で共有化することが重要である。政府は、子どもや子育てを社会全体で支えるという意識のもと、さらなる予算増額により、未来の力である子どもたちの豊かな育ちを支援することが求められている。

1.だれもが安心して子どもを生み育てられるよう、子ども・子育てを社会全体で支える仕組みを構築する。

  1. (1)結婚や出産は当事者の選択であり、国や行政が介入すべきではなく、子どもを心身ともに健やかに育成する基本的な責任はすべての保護者にあることを念頭に、子どもの最善の利益を優先しつつ、保護者が安心して生み育てられる条件整備や、子どもが健やかに育つための環境整備をはかることは社会の責任であることを国は明確にする。
  2. (2)次世代育成支援対策の推進に向け、次の措置を講ずる。

    ①国は、次世代育成支援対策推進法にもとづき、自治体および事業所が定めた次世代育成支援対策推進計画の達成状況を把握し、それらが着実に実施できるよう必要な支援措置を講ずるとともに、速やかに行動計画策定指針の変更に反映させる。

    ②地方自治体は、次世代育成支援対策協議会の設置など、地方自治体における次世代育成支援対策を推進する。

    ③国および地方自治体は、くるみん、プラチナくるみんなどの「認定マーク」の周知活動や企業の認定取得促進策を強化し、中小・零細を含むすべての企業が積極的に次世代育成支援を推進することを促す。

  3. (3)国は、消費税率の引上げによる財源(0.7兆円)を含めて1兆円超程度の財源を確実に確保する。併せて、地方一般財源も確保し、子ども・子育て支援に関する公的社会支出についてOECD加盟国の平均並みの水準をめざす。
  4. (4)国は、待機児童対策について、実施状況の把握、見直し等に労働者の意見を反映する。また、いわゆる潜在的待機児童を生じさせないよう、待機児童の定義と「新子育て安心プラン」を見直す。
  5. (5)国および地方自治体は、「子ども・若者育成支援推進大綱」に基づき、すべての子ども・若者の健全な育成と社会へのひとり立ちを支援するために社会環境の整備と必要な財政支援を行う。また、困難を有する子ども・若者とその家族の支援にあたっては、福祉と教育の連携などライフサイクルを通した切れ目のない支援を行う。

 

2.質が確保された待機児童の解消と、質の高い保育等のサービスの提供のため、幼稚園教諭・保育士等の人材確保の取り組みを進める。

  1. (1)国および地方自治体は、待機児童の速やかな解消と質の高い保育等のサービスの提供のために、幼稚園教諭・保育士・放課後児童支援員等の人材確保対策を強力に進める。

    ①待機児童の早期解消のため、質の高い保育所等の整備とともに幼稚園教諭・保育士等へ抜本的な処遇改善を行い、幼児教育・保育の質の向上および人材の定着と確保、ディーセントワークを実現する。

    ②幼稚園教諭・保育士等が職場で長く働き続けられるようにするために、研修やキャリアアップ制度を確実に利用できるよう支援する。

    ③潜在保育士が円滑に保育職場に復職できるよう、その支援体制を構築する。

    ④職員の資格について、幼稚園教諭の免許または保育士資格のいずれか一方しか有していない場合は、両資格取得を可能とする人員体制、財政支援を確保する。なお、保育教諭の政治的行為の制限等の処遇について、労働組合や関係機関と十分に協議する。

    ⑤放課後児童クラブの質を確保するため、放課後児童支援員の数は支援の単位ごとに2人以上を堅持する。また、放課後児童支援員の処遇改善と研修体制の強化のため人員体制、財政支援を確保する。併せて、保育時間の延長や職員体制の強化のため、放課後児童支援員の常勤化を進める。

    ⑥保育従事者の負担軽減や防犯、事故の予防など安全性の向上のため、保育サービスにおけるICTの活用に向け、研究開発をすすめる。

3.子ども・子育てを社会全体で支える第一歩としての「子ども・子育て関連3 法」の着実な施行のための取り組みを進める。

  1. (1)待機児童を早期に解消し、安心して子どもを生み、仕事と子育ての両立ができることで、誰もが能力を発揮できるよう、「子ども・子育て関連3法」の着実な施行のための支援を強化する。

    ①地方自治体は、潜在的なニーズも含め保護者の意向や状況を把握し、全国の待機児童の実態を明らかにする。また、地方版「子ども・子育て会議」において、各地方自治体事業計画の検証を行い、実効ある子ども・子育て支援がすべての地域で実施されるよう、対策を強化する。

    ②国は、待機児童解消のため、市町村を強力に支援するとともに、子ども・子育て支援新制度に保育サービスの利用者などの意見が確実に反映されるよう、「子ども・子育て会議」の機能を着実に発揮させる。

  2. (2)国および地方自治体は、既存の保育所および幼稚園の幼保連携型認定こども園への移行を促進するとともに、子ども・子育て支援新制度の質的な改善と量的な拡充をはかる。

    ①子どもの安全と育ちの保障を重視し、幼保連携型認定こども園の設置基準・職員配置基準を改善するとともに、基準を満たすための財政支援を行う。同様に、幼稚園・保育所についても改善する。

    ②保護者の様々な就労状況や経済状況にかかわらず、すべての小学校就学前の子どもに対するより良い幼児教育・保育環境を確保するため、インセンティブを設け、さらなる移行を促進する。

    ③市町村の保育に関わる責任を明確にし、あっせん、利用調整、要請の権限について、その実効性を確保する。また、利用者と教育・保育施設等との契約における施設の応諾義務を徹底する。なお、公立の教育・保育施設については、地域のニーズに応じて行政機関としての責務と役割も担うこととする。

    ④教育標準時間認定子ども(1号認定)に対して、定員を上回った場合の入所選考については、他の認定こども園と同様に、市町村のあっせん、利用調整、要請の対象とする。

    ⑤インクルーシブの理念を重視し、障がい児など、特別な支援が必要な子どもについて、市町村によるあっせん、要請などの利用支援を積極的に行う。同時に、受入れ側の人員配置、体制などを十分に確保する。

    ⑥保育所の認可について、「欠格事由に該当する場合や供給過剰による需給調整が必要な場合を除き、認可するものとする」との考え方どおり機動的に実行するとともに、都道府県と市町村との間で十分な連携がはかられるよう周知する。

    ⑦市町村が定める利用者負担額以外の上乗せ徴収・実費徴収については、上限を設定するとともに、低所得者対策として利用者負担の軽減などを実施する。

    ⑧小児医療や病児保育などの充実をはかる。

    a)地域における小児医療・救急体制を確実なものとするため、財政支援の拡充等の対策を早急に講ずる。

  3. (3)国および地方自治体等は、事業所内保育、家庭的保育や小規模保育のさらなる整備・充実をはかる。

    ①事業所内保育施設について、さらなる整備・充実を進める。また、労使の主体的な判断のもと、積極的に子ども・子育て支援新制度の地域型保育の運営基準を満たし、地域の子どもを受け入れる体制をつくるとともに、適切なワーク・ライフ・バランスが確保できるよう努める。

    ②家庭的保育や小規模保育については、子どもの安全などの質を確保した上で、さらなる整備・充実をすすめる。特に都市部での家庭的保育や小規模保育の推進にあたっては、内部設備等だけでなく、子どもの最善の利益のため、周辺環境も考慮する。整備する際は、保育が適正かつ確実に行われるよう、認可保育施設を連携施設として確保する。

    ③過疎地の幼児教育・保育について、小規模保育の充実や、認可施設への移行に向けた認可外施設の改善を促すなど、安定的にサービス提供できるよう施策を拡充する。

  4. (4)国および都道府県等は、放課後児童クラブなどの地域子ども・子育て支援事業のさらなる充実をはかる。

    ①放課後児童クラブにおける待機児童を解消し、子どもを取り巻く環境を向上させるため、次の措置を講ずる。

    a)市町村の実施責任を明確にし、小学校区内に最低1つ以上の設置をはかるよう早急に整備する。設置にあたっては、児童福祉法において「参酌すべき基準」とされている従事する者の資格、職員数については早急に「従うべき基準」へ改める。また、児童の集団の規模、設備、開所日数、開所時間などについても、その改善をはかるとともに「従うべき基準」へ改める。

    b)放課後児童クラブにおいて、基準を満たすよう、施設の改善や職員の資格取得に向けた支援を行うとともに、適切なワーク・ライフ・バランスが確保できるよう努める。

    c)保育時間の延長や入所要件の弾力化をはかるなど、地域のニーズと実情に応じて多様なサービスの提供を推進する。併せて、障がい児の受入れが可能な体制を整備する。

    d)運営にあたって小学校との連携・協力体制を構築する。

    e)「放課後子ども総合プラン」を推進するにあたっては、放課後児童クラブと放課後子供教室の連携を強化するとともに実施水準を確保する。また、児童館との連携を進める。

    ②保護者の負担軽減に資するよう、延長保育(幼稚園における預かり保育を含む)、夜間保育、休日保育等の拡充のため、財政支援を強化する。

    ③子育てが孤立しないよう、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を実施するため、市町村単位での子育て世代包括支援センターの必置化、地域子育て支援拠点事業の充実、相談業務を行う職員の専門性向上のための研修の充実、オンラインによる相談窓口の整備など、保護者への相談支援事業を強化する。

    ④病児・病後児保育の推進のため、医療機関併設型施設への助成拡充や、医療機関と保育施設等との連携強化をはかる。同時に、保育所などにおいては、安静室・調理施設、看護師・担当保育士を確保した病児・病後児保育体制を早急に整備する。

    ⑤ファミリー・サポート・センター事業における病児・緊急対応強化事業の普及促進をはかる。

  5. (5)国および地方自治体は、子どもの最善の利益を確保する観点から認可外施設への取り組みを強化する。

    ①認可外保育施設について、財政支援を行うことで認可施設への移行をはかり、保育環境を改善・向上させる。

    ②国は、自治体が全ての認可外保育施設への立入調査を実施するよう財政支援を強化する。

    ③企業主導型保育については、子どもの育ちと安全を保障するため、認定・指導・監査などに市町村による関与を行う。認可施設への移行を強力に進め保育の質を確保する。また、企業主導型保育事業における地域貢献の理念を徹底する。

  6. (6)社会全体で子ども・子育てを支えるために、地域資源の活用をはかる。

    ①国および地方自治体は、地域の子育て支援機能回復の観点から、児童館の運営・活動を拡充する。また、開設時間の延長、日曜開設等への支援を強化する。

    ②市町村は、NPOなど地域の様々な資源とともに子育て支援ネットワークを構築するとともに、保育施設などにその中核的な拠点としての役割を担わせる。

    ③国は、ベビーシッターについては、届出の義務付けだけでなく、認可制の導入などにより子どもの安全を確保するとともに、将来的には子ども・子育て支援新制度の枠内での実施によって子どもの最善の利益をはかることを検討する。

    ④国および地方自治体は、「子ども食堂」が子どもや子育ての地域の中での居場所となるよう、地域と連携できるよう支援する。運営にあたっては、地域の誰もが利用できるよう配慮する。

 

4.保護者の経済的負担の軽減をはかる。

  1. (1)国は、保護者の様々な就労状況や経済状況にかかわらず、子どもがより良い環境で育つことができるよう、無償化の対象施設となった認可外保育施設の質の改善に取り組み、認可化移行計画を進める。また、すべての小学校就学前の子どもの利用料の無償化に向け財源確保に努める。
  2. (2)国は、出産、子育てにかかる経済的負担を軽減するため、次の措置を講ずる。

    ①子育て支援と、安心・安全な出産のため、妊娠・出産にかかる費用については、正常分娩も含めてすべて健康保険の適用(現物給付)とする。また、窓口自己負担が増加することのないよう別途負担軽減措置を講じ、現行の出産育児一時金は廃止する。具体的な診療報酬の設定などに向けて、医療機関から保険者への分娩費用の請求明細の提出を義務づけるなど、分娩の実態把握や費用内訳を把握・検証するとともに、産科医療の標準化を進める。(「医療政策」より再掲

    ②特定不妊治療費助成事業の助成額や回数をさらに拡大する。また、特定不妊治療(体外受精および顕微鏡受精)以外の不妊治療に対しても、助成制度を設ける。

    ③不妊治療の公費助成の拡大にあたり、不妊治療実績、費用、専門医の数、年間の治療件数などの情報開示制度を構築する。

    ④不妊治療の保険適用については、患者の安全性の確保と医療の標準化、医療アクセスへの公平性の確保を重視し、保険収載を前提としない「混合診療」の導入につながらない仕組みとする。

    ⑤18歳までの子どもがいる世帯に対し、公的賃貸住宅の優先入居を行う。また、子育て世帯など住宅セーフティネット法の住宅確保要配慮者が入居しやすくなるよう、民間の優良賃貸住宅に対する支援を強化する。

    ⑥児童手当について、次の措置を講ずる。

    a)義務教育終了までの子どもを養育する保護者に対し、特例給付も含め所得制限や世帯合算なしで支給する。なお、所得再分配については、税制などにおいて対応する。

    b)年少扶養控除の廃止等により、児童手当受給時に比して実質手取額が減少する世帯が生じない額(3歳未満児1人あたり月額20,000円程度、3歳以上中学修了までの子ども1人あたり月額15,000円程度)を最低限支給する。

  3. (3)国は、児童扶養手当などをはじめとしたひとり親世帯への支援策をさらに拡充し、子育て・生活支援や職業訓練等の自立支援策を個々の世帯の態様を踏まえ、総合的かつ強力に取り組む。また、児童扶養手当制度における一部支給停止(減額)措置は廃止するとともに、安定的な生活設計のため毎月支給とする。
  4. (4)国および地方自治体は、すべての未就学児が必要な医療および健康診査が受けられるよう、低所得者への負担軽減を行う。

5.子どもの人権を守り、子どもの豊かな育ちの環境を確立する。

  1. (1)国は、子どもの貧困対策への支援を拡充し、子どもの貧困の解消をはかる。

    ①子どもの貧困に関する全国的な実態調査を速やかに実施する。

    ②子どもの貧困対策を充実するために経済的支援、就労支援とともに、食事支援、生活支援、学習支援などを包括的に行う。

    ③ひとり親家庭の課題を把握・整理し、適切な支援メニューにつなげるため、母子・父子自立支援員を中心としたアウトリーチ(訪問支援)型の相談支援体制をより一層整え、相談支援窓口の整備のために必要となるさらなる支援を行う。

    ④地域における、ひとり親家庭への支援メニューや支援施策のさらなる周知、広報対策、利用を促進する。

  2. (2)国および地方自治体は、子どもの人権を守り、児童虐待の予防と対応策を強化するために、次の措置を講ずる。

    ①国は、親権者が子の利益のために子の監護及び教育を行う時や親権者以外が養育や教育をする時等、いかなる場合であっても子どもに対する体罰を禁止するため、法制化を検討する。

    ②子どもを人権侵害から保護するため、子ども自身の意見を表すための支援体制を整備する。

    ③保護者等の不安を解消し、妊娠期から子育て期までの支援を強化するため、妊婦健康診査や乳幼児健康診査の周知を徹底する。また、乳幼児健康診査や就学時健康診断において保護者への相談支援を同時に行うとともに、3歳児の健診以降の定期健診の機会を充実させる。

    ④児童虐待等に関する相談体制を以下のとおり強化する。

    a)児童虐待相談処理件数の急増に対応し、児童相談所の児童福祉司の配置基準を大幅に引き上げ、それに応じた地方財政措置を行い、児童福祉司を増員する。また、児童福祉司に国家資格を有する者を任用するなど専門性の向上をはかる。

    b)相談員、児童心理司等専門職員の配置を増やし、児童虐待に関する予防的な取り組み及び介入の徹底、虐待を行った保護者へのケア、家族再統合の支援など、児童相談所の機能を強化する。

    c)被虐待児や虐待をした保護者などの心のケア、子どもの問題行動やトラウマへの適切なケアへの迅速な対応を行うため、市町村の児童家庭相談援助における職員の専門性の確保、カウンセラーの育成・計画的配置を進めるとともに必要な財政支援を行う。

    ⑤児童福祉関係行政機関である児童相談所、福祉事務所、保健所、保育所、学校、民間団体、NPO等の連携を強化するため、市町村による要保護児童対策地域協議会の設置を徹底するとともに、同協議会が児童虐待等の予防・早期発見・早期対応を果たせるよう、体制面などの機能を強化する。

    ⑥児童虐待防止法の国民への周知をはかる。特に、国民の通告義務(児童福祉法第25条)について、啓発、広報の徹底をはかる。また、児童虐待防止に向けた啓発のため、オレンジリボン運動を推進する。

  3. (3)国は、すべての子どもの育ちを保障する観点から、家庭への養育支援から代替養育までの社会的養育を充実させる。

    ①子どもへの影響を配慮しつつ児童養護施設の小舎化とグループホーム化をすすめるため、さらなる財源の投入を進め、小規模施設向けの保護単価の新設などの改善を行う。また、入所児童への個別的な支援を強化し、施設職員による虐待防止のため施設の職員配置基準の改善や、心理職員などの専門職員の配置が可能となるよう財源確保を行う。また、乳児院についても、措置費の改善を行う。

    ②施設を退所した児童等の自立支援のために、自立援助ホームに対する財政支援を強化し児童養護施設におけるアフターケア体制を充実する。

    ③施設職員による虐待を防止するため、養育(ペアレンティング)、暴力防止のための教育、人権教育などのプログラムを実施する。

    ④児童相談所の一時保護所について、子どもの心身に関する安定の観点から設置・運営基準を含めて改善を検討する。

    ⑤児童自立支援施設について、現行の設置主体を基本とし、夫婦小舎制の維持、職員の専門性の確保をはかる。母子自立支援センターなどの社会的養護関係施設について、さらなる機能強化のため財源確保を進める。

    ⑥里親制度の充実に向け、里親制度に対する広報の強化と里親の育成や支援強化に向け、児童相談所および児童家庭支援センター等の体制強化を進める。また、里親手当の引上げも検討する。

  4. (4)国および地方自治体は、障がい児支援について、次の措置を講ずる。

    ①障がいのある子どもの施策は子ども・子育て施策に組み込む。さらに特別な支援が必要な施策については、障がい者施策に組み込む。

    ②児童養護施設や乳児院、保育施設などの児童福祉施設について、障がい児も受け入れ可能な開かれた仕組みにするとともに、日常の生活の場にふさわしい施設水準に改善する。

    ③幼稚園・保育所・学校などにおいて医療的ケアが日常的に必要な障がい児(医療的ケア児)への医療提供を確保するため、医療的ケア児等コーディネーター養成研修等の保育士等の受講を支援し、看護師や担当保育士等を確保した体制を整備する。(「医療政策」より一部再掲

    ④発達障がい児の早期発見と早期対応のための基盤を整備する。

  5. (5)国および地方自治体は、思春期・青年期における対策を強化する。

    ①思春期精神疾患に関わる専門家の養成を行うとともに、アウトリーチ(訪問支援)型の相談支援サービスを強化する。

    ②ひきこもり地域支援センターの設置を促進するとともに、同センターの周知をはかる。

    ③思春期に関わる総合相談窓口の設置に向け、学校や児童相談所、ひきこもり地域センターおよび地域若者サポートステーションなどの関係機関の連携を強化する。

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