はじめに

 連合は、「働くことを軸とする安心社会―まもる・つなぐ・創り出す―」の実現をめざしています。

 「働くことを軸とする安心社会」とは、働くことに最も重要な価値を置き、誰もが公正な労働条件の下、多様な働き方を通じて社会に参加でき、社会的・経済的に自立することを軸とし、それを相互に支え合い、自己実現に挑戦できるセーフティネットが組み込まれている活力あふれる参加型社会です。加えて、「持続可能性」と「包摂」を基底に置き、年齢や性、国籍の違い、障がいの有無などにかかわらず多様性を受け入れ、互いに認め支え合い、誰一人取り残されることのない社会です。

 その実現には、「働くこと」につなげる5つの安心の橋(学ぶことと働くことをつなぐ、くらしと働くことをつなぐ、働くかたちを変える、離職から就労へつなぐ、健康・長寿社会をつくる)を整備していくことが求められます。

 具体的には、安心して働くことができるワークルールとディーセント・ワークの確立、分厚い中間層の復活に向けた適正な分配の実現、全世代支援型社会保障制度への再構築、持続可能で包摂的な社会の実現をはじめ、すべての働く者・生活者のくらしの底上げ・底支えと格差是正、貧困の撲滅などに資する政策の実行が不可欠であると考えています。

 そして、その政策実現には、内外における政策発信力を一層強化していく必要があります。そのため、これまで概ね2年に一度、発刊してきた政策集をデジタル政策集として再編し、内外に広く周知するとともに、情勢変化に対し、タイムリーに政策を更新できる形としました。

 この「政策・制度 要求と提言」は、構成組織・地方連合会・連合本部における討議の積み重ねにより、働く者・生活者が真に求める声を結集したものです。

 連合は、広く国民への理解浸透に努めながら、その実現と前進をはかり「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けた運動を積極的に展開していきます。

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