- (1)国・地方自治体は、地域住民の生活に係わる橋梁、交通施設、上下水道施設、港湾岸壁など既存社会資本の長寿命化や老朽化対策により、持続可能で包摂的な社会資本整備を行う。
①橋梁、上下水道施設、港湾岸壁などについては、ICTを活用した早期検知システムの導入などによる維持管理を適切に行い、破損や事故を未然に防ぐ。
②交通安全の確保、都市景観の保全、災害拡大の防止・減災等の観点を重視し、情報通信回線・上下水道管・ガス管・電線等を一括埋設する共同溝の整備を推進する。
③内水氾濫・浸水対策における雨水貯留管の積極敷設ならびに下水道施設における重要な幹線(管路)等の耐震化を進める。
④大規模建築物や避難路沿道建築物などの耐震化や避難道路および沿道の建築物、軟弱地盤の地域を中心に液状化対策を推進する。
⑤学校、病院、空港、港湾、旅客施設、主要幹線道路、橋梁、公的賃貸住宅、公園緑地、排水処理施設の耐震補強など、地域住民の生活・安全・環境に関連した社会資本を優先的・効率的に整備する。
⑥社会資本整備を支える労働者の労働環境に配慮しつつ、国・地方自治体の技術者を含め、現場の担い手を安定的に確保および育成する。
- (2)国・地方自治体は、交通施設の整備について、都市計画やまちづくり、交通機関ごとの役割分担や既存施設の活用、効率化と利便性向上、自然環境への配慮を重視して推進する。
①交通施設の整備について、納税者・利用者への説明責任、自然環境への配慮を重視して推進する。併せて、整備事業に対する事後評価制度の導入も検討する。
②鉄道施設や道路について、老朽化し安全上問題がある橋梁やトンネル等の構造物に対し、民間事業者への支援も含め早急に対策を講じる。
③空港施設について、滑走路、空港ビルや駐車場などを一体的に運営し、安全性の確保と利便性の向上を前提に効率性を高める。また、滑走路延長やターミナルビルの増設などの追加投資は、既存空港を効率的に運営し必要性を精査する。
④新幹線整備について、国民の理解が得られるよう慎重な検討を行うとともに、投資の重点化を推進する。また、地域交通維持の観点から、並行在来線の経営分離問題や貨物路線の維持問題を解決する。
⑤道路整備について、拠点都市への接続向上、物流の円滑化など、地域住民の意見を踏まえて計画し整備を行う。三大都市圏においては、通過車両削減による渋滞解消などを目的に、環状道路・バイパス道路を拡充する。
⑥民間活力により社会資本整備を推進するため、PPPおよびPFIを活用するとともに、「公」と「民」の事業の責任範囲の明確化をはかる。
⑦上下水道など公益性の高い公共事業については、地方自治体における技術・管理人材の確保に努めるとともに、公共サービス事業の持続性・安定性と安全性を担保し、非常時における自治体間の相互応援体制の整備を促進する。
⑧上下水道の設備更新については、民間活用も含めた具体的方策について、受益者たる住民参加のもとで意思決定を行う。
⑨大都市圏への一極集中とそれに伴う住環境悪化、通勤問題、交通渋滞、防災問題など、様々な弊害を是正するため、地方分権や行政改革について国民的な議論を推進する。
4.社会インフラの整備促進|国土・住宅政策