- (1)子どもの権利条約に則り、子どもの最善の利益を優先しつつ、保護者が安心して子どもを育てられる条件整備や、子どもが健やかに育つための環境整備をはかるため、国は次の措置を講ずる。なお、結婚や出産は当事者の選択であり、国や行政は介入すべきではない。
①こども基本法で定めた基本理念にもとづき、子どもの最善の利益を実現するため、こども家庭庁は、文部科学省をはじめとする子ども施策の関係府省庁と密に連携する。
②子どもの権利擁護のため、市町村単位で行政から独立した第三者機関として子どもオンブズパーソン制度を設け、客観的な立場から子どもの救済、制度やサービスの改善をはかる。第三者機関は、子ども本人からの相談を受ける機能と子どもへヒアリングする機能を有するものとし、子どもが自分に関係のあることについて自由に意見を表す権利(子どもの権利条約第12条) を保障する。
- (2)次世代育成支援対策の推進に向け、次の措置を講ずる。
①国は、次世代育成支援対策推進法にもとづき、自治体および事業所が定めた次世代育成支援対策推進計画の達成状況を把握し、それらが着実に実施できるよう必要な支援措置を講ずるとともに、速やかに行動計画策定指針の変更に反映させる。
②地方自治体は、次世代育成支援対策協議会の設置など、地方自治体における次世代育成支援対策を推進する。
③国および地方自治体は、くるみん、プラチナくるみんなどの「認定マーク」の周知活動や企業の認定取得促進策を強化し、中小・零細を含むすべての企業が積極的に次世代育成支援を推進することを促す。
- (3)国は、「子ども・子育て支援金制度」について、子どもや子育てを社会全体で支えるという考え方に立ち、公費によって財源を確保する見直しを行う。また、使途、金額、徴収などに関する課題について、拠出する立場から複数人が参画する議論の場を設置し、評価・検討する。あわせて、地方一般財源も確保し、子ども・子育て支援に関する公的社会支出についてOECD加盟国の平均並みの水準をめざす。
- (4)国は、待機児童対策について、実施状況の把握、見直しなどに労働者の意見を反映する。また、いわゆる潜在的待機児童を生じさせないよう、待機児童の定義を見直すとともに、保育サービスの提供にあたっては、地域の実情にあわせて量を拡充する。
- (5)国および地方自治体は、「こども大綱」にもとづき、すべての子ども・若者の健全な育成と社会へのひとり立ちを支援するために社会環境の整備と必要な財政支援を行う。また、困難を有する子ども・若者とその家族の支援にあたっては、福祉と教育の連携などライフサイクルを通した切れ目のない支援を行う。