2016「職場から始めよう運動」取り組み事例集
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1はじめに連合は、すべての働く者の処遇改善をめざして、2010年から「職場から始めよう運動」を展開しています。この運動は、労働組合に集まるものとして「同じ職場・地域で働く非正規労働者が抱えている課題を、みずからにつながる課題として捉え、その改善のために何ができるのかを考え、具体的なアクションにつなげることを、それぞれの職場・地域から始めていくこと」をめざすものです。厚生労働省が2015年11月に発表した2014年の「就業形態の多様化に関する総合実態調査」によると、民間事業所に勤める労働者のうち非正規社員の占める割合が40%に達し、初めて4割の大台を超えました。このような中、2016年に連合と連合総研が実施した「非正規労働者の働き方・意識に関する実態調査」によると、非正規労働者の3人に1人が主たる稼ぎ手となっており、非正規労働者の4人に3人が年収200万円未満であることが明らかになりました。さらに、初めて就いた仕事が非正規雇用という「初職非正規労働者」は全体の4割、正社員として働く機会が見つからず非正規雇用で働く「不本意非正規労働者」は5割となっており、非正規労働者の処遇改善と雇用の安定は日本社会の大きな課題であると同時に、労働運動として喫緊の課題となっています。この間連合は、「職場から始めよう運動」の通年的な取り組みとあわせて、春季生活闘争においては、非正規労働者の処遇改善と組織化を運動の柱として位置付けて取り組んできました。しかし、現在の非正規労働者の雇用環境や生活実態を踏まえると、さらなる運動の取り組みを強化していかなくてはなりません。加えて、非正規雇用問題を解決していくためには、若者雇用問題やワークルール教育の取り組みとあわせて、連合・労働組合の役割などを伝える活動も積極的に進める必要があります。こうした背景から、2016年も「『職場から始めよう運動』取り組み事例集」を発行することにしました。今回の事例は、「労働相談から労働組合結成」「非正規労働者の処遇改善と組合加入」「若者雇用」「労働教育」「広告・宣伝」をテーマに、構成組織・単組、地方連合会の幅広い取り組みとあわせて、連合本部・非正規労働センターの取り組みも紹介させていただきました。連合は、めざすべき社会像として、「働くこと」に最も重要な価値を置き、自立と支え合いを基礎に、誰もが公正な労働条件のもと多様な働き方を通じて社会に参加できる「働くことを軸とする安心社会」の実現をめざしています。そのためにも、すべての働く者の処遇改善に向けて、この事例集が活用されることを期待しています。2016年12月日本労働組合総連合会非正規労働センター

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