全国林野関連労働組合 森林労連 -オトナの社会科見学-

林野庁 近畿中国森林管理局 
石川森林管理署 奥能登地区山地災害復旧対策室

近畿中国森林管理局は2府12県を管轄区域とし、国有林野や官行造林地の管理経営を行っている。2024年能登半島地震により山地災害が発生したことに伴い、復旧対策の円滑な事業実施のために「奥能登地区山地災害復旧対策室」を設置した。

今回、職場の紹介をしていただく方は

〝山〞を〝山〞に還し、営みに戻す

 石川県は面積の7割が森林とされ、なかでも能登半島は四宮さんが「平野部はほとんどない」と言うほどの広大な山林地帯。「でも実は、国有林は一箇所もないんです」と尾木さん。民有林の治山工事を自治体の要請で国が担う直轄事業はこれまでの災害でも実施されており、能登半島地震でも石川県との協議を経て4月には対策室を開設。室長の尾木さんは、北海道から異動の四宮さんはじめ各地から集まった7人とともに復旧事業を開始しました。
 「もともと保安林と言って、水源や防風、防砂、雪崩防止など法律で役割を定めた山があります。その山が機能を発揮できるようにするのが治山事業です」。能登での仕事も、崩落した山腹を回復し山の機能を取り戻すこと。「手続きや業者の手配など国だから迅速にできることがある。自治体から『自分たちでは手につかなかった。国にやってもらって良かった』と言われたときは嬉しかったですね」。
 現場への主要道路は片側1車線の1本。各所が寸断し資材輸送も一気には進まず、発災から9ヵ月後には記録的な豪雨が能登を襲いました。「次はここだと応急工事に着手していた山が、豪雨でさらに崩落。信じられない量の土砂が流出し集落が丸ごと…ショックでした」。大地震で緩んだ地盤が豪雨に耐えられなかったとみられ、「様々な災害復旧を経験しましたが、能登はこれまでにない難しさです」。
 異動は3年ごとが通例で、2人もいずれ能登を離れる予定。特別になった2年を振り返り、四宮さんは「プライベートでも良いので、復旧の様子を見に来たいと思っています」。

(本内容は「季刊RENGO」2026年春号に掲載した内容を再掲したものです)