フード連合 明治労働組合 -オトナの社会科見学-

株式会社明治
1917年の創業以来、栄養を通じて社会に貢献するという「栄養報国」の精神にもとづき、粉ミルク、牛乳・乳製品、菓子、スポーツ栄養、流動食など幅広い食品の製造・販売事業を展開。全国7ヵ所(十勝、守谷、坂戸、東海、愛知、大阪、関西)にある工場見学施設「明治なるほどファクトリー」では、明治の「おいしさ・楽しさ・健康・安心」へのこだわりを体験できる。

今回、職場の紹介をしていただく方は

〝美味しい笑顔〞をやりがいに

 埼玉県のちょうど真ん中にある坂戸で、東京ドーム2個分の敷地面積を持つ明治の坂戸工場。板チョコなどのチョコレート製品やグミ製品などの製造拠点です。この板チョコの生産ラインで包装機械のメンテナンスのほか品質や安全管理を担当しているのが鈴木さん。入社30年のベテランで、「お菓子は、みんなが美味しそうに食べてくれるところを想像できるのが良いですよね」と目を細めます。

 工業高校出身で「包装機械のメンテナンスの仕事がある」と薦められ入社。「最初に配属されたのは機械のメンテナンスではなくて、ココアの製造でした(笑)。ココアブームで製造がおいつかない頃で」。板チョコの工程に異動したのは10年ほど前。包装のアルミや外装は柔らかく薄い素材のため、神経を使うそう。「僕が異動してくる前から稼働している機械もあるから、上手くメンテナンスしながらという難しさもあります。新しい機械を入れる時も調整が大変です」。異変があればすぐに現場に駆けつけ、社員に怪我がないかを確認。「やっぱり安全が第一ですから」。機械が止まる間は前工程からの供給量を減らしてもらうよう調整。止める時間をできるだけ短くするため部品を常にストックし、また異物が混入しないよう工具の管理も徹底しています。

 「工場見学の子どもたちからの手紙は、励みになりますね。あとスーパーの陳列は気になります(笑)。買ってくれてる人を見かけると、良かったなって思います」と言う鈴木さん。今後を尋ねると、「これからも安全で、高品質な商品を送り出せたらと思っています」。

(本内容は季刊「RENGO」2025年秋号に掲載した内容を再掲したものです)