運輸労連 トナミ運輸労働組合 -オトナの社会科見学-

トナミ運輸株式会社
1943年創業。富山県高岡市に本社を置く運送会社。総合物流企業として国内外の物流ネットワークを構築し、貨物自動車運送事業をはじめ、倉庫事業や国際物流なども手掛けている。

今回、職場の紹介をしていただく方は

仕事で知った『ありがとう』の気持ち

富山市を中心に集荷・配達を行う〝営業乗務員〞の平石さん。入社4年目で「荷物が多くメンタルがくじけそうなときは、ゲームにたとえて『中ボス倒した』『ラスボス倒した』ってポジティブに変換する」と笑う若者です。

実は土地柄薬品関係の荷が多く「医薬品の荷は衛生管理の観点からパレットごとポンと降ろせない。出荷先の綺麗なパレットに一箱ずつ積みかえるので、大量だとメンタル削られて。でもゲームみたいなとこあるなと思ってからは、楽しく仕事ができてる」のだとか。

「飛行機は飛んでこそ。地上にいる時間は1分でも短い方がいい」と言い、コントロール業務で「判断力が養われた」と笑う佐々木さん。「西日本で天候が荒れると西日本は遅延する。でも東日本は定刻。どんどんシフトが崩れていく。それを立て直していくんです」。

10代から60代と年齢の幅広いメンバーの班で集荷・配達の毎日。「仲が良いんでずっと喋ってる(笑)。年配の方は地図が頭に入ってるし、『この荷物はここに降ろそう』とか、毎日お世話になってます」。荷の積み方やラップの巻き方を尋ね、教えてもらうことも。「すごく言いやすい、聞きやすい環境です。優しく教えてくれる。だから続けられてると思う」。

入社後、初めてのひとりでの集配は「教わったことが全部真っ白。初めましての気持ちで聞き直した」。できるようになったと感じたのは、3年が経ったころ。「うじうじしとる時間がもったないがです。ただ、聞いたら覚える、何回も聞かない。お客さんから『トナミ運輸さん大丈夫か?』って思われてしまう」。特に、挨拶は欠かさないと決めているそう。

自分をゲーム世代と言う22歳。「本当は、いかに楽しようかと思うがですよ(笑)。でも、やりやすいように考えて『ありがとう』と言われると気持ち良いし、僕もまたやろうって思える。仲良くすることは大事だなって思います」。

(本内容は季刊「RENGO」2024年冬号に掲載した内容を再掲したものです)