連合ニュース 2020年

 
2020年10月30日
全ベルコ労働組合裁判、高裁審理のヤマ場を迎える
控訴審第6回証人尋問「報告集会」を開催
報告集会の様子
 10月27日、札幌高裁においてベルコ事件控訴審第6回証人尋問が開かれ、傍聴行動および報告集会を実施しました。今回は新型コロナウイルス感染症対策のため参加人数を限定し、連合組合員や支援者ら約25名が参加しました。
 
 証人尋問はベルコ労組側4名が証言台に立ち、24時間待機で葬儀施行業務を行う過酷な労働実態やベルコからの指揮命令の実態とともに、ノルマやペナルティ設定でベルコが一切損をしない仕組みや、社会保険・雇用保険の加入をグループ会社に負わせて雇用責任を逃れてきた事実等が明らかになりました。
 なお、この証人尋問は労組側の求めにより実施されたもので、高裁で証人尋問が採用されるのは極めて異例とされます。次回(来年1月19日)は最終弁論を予定しており、第一審判決を覆すための大きなヤマ場となりました。
 
 閉廷後、ホテルロイトン札幌に場所を移し、連合・連合北海道・情報労連共催の報告集会を開催しました。
 冒頭、主催者挨拶に立った連合・逢見直人会長代行は、「事実関係が改めて明確になった。逆転勝訴に向けて、この闘争をさらに世の中に訴え、ベルコの働かせ方の理不尽さを明らかにしていきたい」と力強く訴えました。
 
 弁護団報告では、棗一郎弁護士が証人尋問のポイントについて説明し、小川英郎弁護士、淺野高宏弁護士、庄子浩平弁護士からそれぞれコメントがありました。
 その中で、弁護団は「地裁では、『形式上の雇用主である代理店長(支部長)が、ベルコの商業使用人(ベルコの労働者)と言えるか』が主な争点だった。高裁では、業務全体の8~9割を占める葬儀施行業務にフォーカスし、『このメイン業務について、誰のどういう指揮命令で働き、誰と労働契約が成立していると言えるか』を新たな争点に立てた。今日の証人尋問を通して、代理店長は葬儀施行業務に全く関与しておらず、指揮命令者ではないことを明らかにできた。また、別の支部で働くFAの証言により、事件が起きた手稲支部だけの問題ではないことを明白にした。本日4人に誠実に話してもらい、裁判官に詳細な事実や思いが伝わったのではないか。順当にいけば来年3月か4月に判決が出る見通し。良い判断が出ることを期待したい」と述べられました。
 
 つづいて、証言を行った全ベルコ労組・髙橋功委員長ら3名が、これまでの支援に対する感謝を述べるとともに、証言台に立った思いや勝利に向けた決意などを語りました。
 
 参加者との質疑応答の後、情報労連・水野和人組織対策局長からは、「こんな働かせ方が認められれば、働き方改革の逃げ道として悪用され、雇用が委託契約に置き換えられてしまう恐れがある。許すわけにはいかない。警鐘を鳴らすべく、世論喚起、情報発信に力を入れたい。また、組合結成から6年経とうとしているが、全ベルコ労組への組合攻撃、不当労働行為は続いている。組織を強くしていく必要がある」と、闘争支援と組織強化の決意表明が述べられました。
 
 最後に、連合北海道・杉山元会長から、「これはベルコ労組の闘いであると同時に、曖昧な雇用のもと労働者の権利が受けられず苦しむ人たちの闘いでもある。このビジネスモデルを断じて許してはならない。絶対に負けられない闘いであり、引き続きの支援をお願いしたい」と挨拶し、閉会しました。
以上