連合ニュース 2020年

 
2020年03月13日
全国中央会と連合との懇談会を開催
~「新型コロナウイルス感染症対策」における雇用環境の悪化を踏まえた共同談話を発出~

連合は、2020年3月13日、全国中小企業団体中央会(以降、全国中央会)との懇談会を開催し、「新型コロナウイルス感染拡大防止対策および中小企業に及ぼす影響への対応について」、「中小企業の経営基盤の強化と組合による地域支援・地域の活性化に向けて」、「2020春季生活闘争」をテーマに意見交換を行いました。

神津会長は、「新型コロナウイルスの影響が各方面に出ていることに触れ、菅官房長官に対し、子どもの居場所づくりや保護者が安心して働ける環境整備、中小零細企業への支援など、速やかな対応策の策定・実施、実効性に基づく柔軟な対応を進めるよう要請行ったことおよび、経済産業省、中企庁に対し、新型コロナウイルス感染症対策等におけるサプライチェーン全体の維持・確保に向けた要請を行ったこと。さらに、政府の第2弾の緊急対応策については、中小の資金繰りへの支援について、すでに借り入れしている中小にとっては、2重・3重の借り入れとなり、返す当てがないという問題があり、支払期限を延ばすなどの対策が必要であり、総じて、第2弾の対策が小さく、もっと大規模な対策および支援額が早急に必要である」と述べました。また、「新型コロナウイルスの国内への感染拡大により、中小企業で働く人たちの雇用の問題や労働条件にも大きな影響与えることになり、連合として危機意識をもっており、両者による共同行動、共同の取り組みの必要性」を述べました。
 
2020春季生活闘争については、「これまで中期的に取り組んできた経済の好循環に向けた流れを止めてしまうようでは、結果として、日本全体の地盤沈下とともに中小企業の経営基盤を弱めることになるのではないかと危惧していること。こうした状況だからこそ、春季交渉を含めた労使の営みの重要性が増している」ことを述べました。
併せて「中小企業や地域の活性化を目的とした「連合プラットフォーム」を常設化することで、今回のような危機に対応し乗り切ることができるものと考え、これまで積み上げてきた協力関係をベースに、さらなる全国中央会と連合の力強い連携を望んでいきます」とあいさつしました。

森会長は、「本年は、現下の状況を踏まえ、規模を縮小しての形となりますが、神津会長と懇談の場が持てることを大変嬉しく思う。新型コロナウイルス感染症の拡大により、インバウンドの激減、サプライチェーンの毀損、イベント中止や学校の臨時休業など、政府要請に伴う事業者への影響で、先行きがまったく見通せない状況となったこと。感染被害で世界経済全体に急ブレーキがかかり、新年度の事業計画の見通しも立たず、投資意欲が大きくそがれるなど、企業経営に大きな「不安」が広がっている。本日は、各地からの中小企業の声を伝え、風評被害、資金繰り、下請け等の取引問題など、中央会として要望や調査を行った取り組みをご報告したい。また、地方の雇用を支える中小企業の経営基盤の強化と地域経済の活性化について、「特定地域づくり組合」という新たな制度や、地域での柔軟な働き方に資する事例もご紹介したい。3月10日に、政府の緊急対策の第2弾が打ち出されたが、世界規模の経済的な収縮を見ると、景気後退は相当深刻化、長期化するのではないかと危惧している。こうした状況下、中小企業の実態を十二分に踏まえ、長時間労働規制や労働条件についての検討が進んでいくものと思われる。この先行きの「不安」の対極にあるのが「安心」で、本日の懇談が、雇用と生活を守っている中小企業とそこに働く従業員のために、「安心」をどう創り上げていくか、どう広げていくか、労使一体となった取り組みが問われていると考えている。今後の私共の取り組みの一助にしたいと考えている」。と述べました。
 
引き続き行われた「中小企業の労働条件の改善に向けた取り組み」への意見交換の中で、連合から内閣官房長官及び各政党へ小中高校の臨時休校などに対する緊急対策や経済産業大臣・中小企業庁長官へサプライチェーンの維持・確保に向けた要請、新型コロナウイルスに関する集中労働相談を報告し、「連合プラットフォーム」の取り組みについて説明を行いました。
 
全国中央会からは、与党「新型コロナウイルス感染症対策本部」への要望や地域組合等に関して説明がなされるとともに、最近の政策要望、中小企業月次景況調査、特定地域づくり事業協同組合制度(案)の概要、中小企業組合と地域ネットワークの各地の事例など関連施策との関係などについて説明がありました。
 
まとめにおいて、森会長は、「新型コロナウイルスの感染拡大が中小企業の売り上げと収益を大きく損なっており、時間外規制や最低賃金の引上げは厳しい取り組みとなり、模索が続いている。一方で時差出勤や育児休暇など柔軟な働き方が推進され、このことが同時に男性従業員が地域との関わり合いを深める新しい動きが出てきた。
本日はサプライチェーン全体の強靭化に向けた対策強化など意見が一致した政策には、共同で問題意識を表明していくことが重要だと感じた。連合プラットフォームが推進される中で、取り組み事例を地方労働界、地方経済界にも大いにPRしていただければありがたい」。と述べました。

これを受けて神津会長は、「今不安の真っただ中にありますが、不安の対極は安心なので、労使でこの安心をしっかりと連携し、共通の主張点を政府に要請していきたい。政労使、三角形の三者構成の意識合わせのもとで、安心を確保することが急務である。働く人たちの労働条件をどのように維持し・改善するのか、労使で力を合わせてデフレ脱却をしていかなければならない。本日は共同の談話を出させていただいた。是非今後の大事なきっかけにしたい」。と締めくくりました。

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  • 全国中央会 森会長
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  • 共同談話へ署名の様子